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送迎できなければ、デイには通えない ―自治体が訴えた地域の現実―(第258回・議事録編/第2回)

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―自治体が訴えた地域の現実―

デイサービスの議論というと、事業所の中でどのようなケアを提供するかに目が向きがちです。でも、その前に、利用者が事業所まで通えることが必要ですよね。今回、自治体の立場から相次いだのが、この送迎を支える仕組みについての発言でした。

全国市長会の長内繁樹委員は、特に中山間地域や人口減少地域では、送迎に時間がかかることが採算性の低さにつながり、事業撤退を心配する声が寄せられていると説明しました。そして、移動時間を適切に評価することや、地域に関する加算の算定率が低い理由を詳しく分析することを求めています。

注目したいのは、算定率の低さについて、必要性が低いとは見ていない点です。長内委員は、中山間地域の利用者へのサービス提供を一部の事業者が担い、負担が集中している可能性にも言及しました。全国平均の数字だけでは、その地域で最後の受け皿になっている事業所の負担を見落としかねません。

全国町村会の中島栄委員は、もう一つ、現実的な問題を挙げました。送迎の外部委託や他事業所との同乗が制度上可能でも、中山間・離島地域には委託先や他の事業所がない場合がある、という指摘です。共同化という方法が用意されていても、共同化する相手がいなければ使えないわけです。

また、全国知事会の塩田康一委員に代わって出席した鹿児島県保健福祉部長の伊地知芳浩参考人は、広範囲に点在する利用者の送迎が職員の負担になっていると説明しました。そのうえで、通所系サービスへの特別地域加算の対象拡大などを検討してほしいと求めています。

三者の発言には、地域の実情に合わせてサービス提供を支えてほしいという共通点があります。ただし、求めている対応は、移動時間の評価、加算の使いやすさ、共同化の限界への配慮など、それぞれ具体的です。

私は、ここに自治体の視点がよく表れていると思います。一つの事業所の経営問題が、そのまま地域住民の利用機会の問題になる。代わりの事業所が少ない地域では、その関係が特に強くなります。今回示されたのは、送迎を事業所内の効率化だけで解決できるのか、地域の条件を報酬にどう反映するのか、という問いでした。

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第258回・議事録編 第2回 送迎できなければ、デイには通えない 図解マンガ

文責・監修:株式会社M&Cパートナーコンサルティング

原稿作成日:2026年10月22日

対象:2026年6月15日開催・第258回社会保障審議会介護給付費分科会の公開資料・議事録

本稿は第258回当日の発言の要約、背景説明、筆者の読み取りを含みます。会議で述べられた意見・提案は決定事項ではありません。後続会議の結論を反映した現行制度の案内ではないため、最新の厚生労働省資料・告示・通知等は読者ご自身でもご確認ください。

参照:議事録10~12ページ。背景資料:資料1。

出典・参照箇所

厚生労働省 第258回社会保障審議会介護給付費分科会 議事録(PDF)

同分科会 配付資料一覧(資料1〜5)

委員名簿(2026年6月15日現在)