あなたが現在見ているのは 短期入所療養介護の医療機能を、もっと生かせるか(第258回・議事録編/第15回)

短期入所療養介護の医療機能を、もっと生かせるか(第258回・議事録編/第15回)

目次に戻る

ショートステイには、生活面を支えるものと、医療・看護・リハビリテーションの機能を持つものがあります。第258回では、老健などの短期入所療養介護について、その専門的な機能を地域でさらに活用できるのではないか、という意見が出ました。

全国老人保健施設協議会の東憲太郎委員が取り上げたのは、総合医学管理加算です。資料では、前回改定の要件見直し後に算定回数が増えたことなどが示されていました。東委員は、この加算を、在宅の要介護高齢者の医療ニーズに老健が対応する役割を表すものとして位置づけています。

そのうえで、地域の在宅医療の関係者やケアマネジャーに、役割や意義を知ってもらう必要があると述べました。機能が存在していても、支援を調整する人に知られていなければ、利用の選択肢に入りにくいということですね。

東委員は、短期入所療養介護の利用や費用の減少についても触れています。短期間で入退所を繰り返す特性が感染症の影響や稼働率に関係したのではないかという見解を示しましたが、これは委員の分析・見方であり、資料だけで因果関係が確定したものではありません。

日本医師会の江澤和彦委員も、老健や介護医療院には専門職が配置されていることを踏まえ、機能に特化した短期入所の活用を進めるべきだと述べました。医療面の対応に加えて、短期集中的なリハビリテーションを目的とする利用や、フレイルへの対応を意識した活用も提案しています。

ここで気をつけたいのは、こうした提案が、新しい名称のサービスや加算として決まったわけではないことです。また、医療機能があるからといって、どのような状態でも、どの施設でも受け入れられるという意味でもありません。

私は、この議論が、短期入所を単に数日間の居場所として見る視点を広げていると感じます。本人の状態に応じて、医療的な管理や集中的な支援を組み合わせ、自宅での生活を支える。そのために、地域の医療機関、ケアマネジャー、施設が役割を共有する必要があるということです。

利用を増やすこと自体が目的ではありません。必要な機能と利用者のニーズを適切につなぐことが、今回の発言の中心にあります。

図解マンガでポイントを確認

第258回・議事録編 第15回 短期入所療養介護の医療機能を、もっと生かせるか 図解マンガ

文責・監修:株式会社M&Cパートナーコンサルティング

原稿作成日:2026年10月22日

対象:2026年6月15日開催・第258回社会保障審議会介護給付費分科会の公開資料・議事録

本稿は第258回当日の発言の要約、背景説明、筆者の読み取りを含みます。会議で述べられた意見・提案は決定事項ではありません。後続会議の結論を反映した現行制度の案内ではないため、最新の厚生労働省資料・告示・通知等は読者ご自身でもご確認ください。

参照:議事録25、29~30ページ。背景資料:資料5。

出典・参照箇所

厚生労働省 第258回社会保障審議会介護給付費分科会 議事録(PDF)

同分科会 配付資料一覧(資料1〜5)

委員名簿(2026年6月15日現在)