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グループホームの費用を払えない―本人・家族から問われた利用負担(第257回・議事録編/第10回)

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利用したいサービスがあっても、費用を払えなければ選択肢に入りません。第257回で認知症の人と家族の会の和田誠参考人は、グループホームについて、本人・家族の側からこの問題を提起しました。人材や事業所の経営を考える議論の中に、利用する側の家計という視点を置いた発言です。

和田参考人は、自宅での介護が難しくなったときにグループホームの利用を望んでも、居住費や食費の負担が大きく、利用できないという声を紹介しています。さらに、施設サービスには低所得者の食費・居住費を軽減する補足給付がある一方、グループホームはその対象となっていないことを指摘し、国としての対応を求めました。ここでは、会議当日に取り上げられた制度上の違いとして説明しています。

補足給付という言葉は、少し分かりにくいかもしれません。一定の要件を満たす低所得者について、対象となる介護保険施設などでの食費・居住費の負担を軽減する仕組みです。介護サービス費の自己負担を軽減する制度とは、対象や仕組みが異なります。入居後に毎月支払う金額を考える際には、介護にかかる費用と、住まいや食事にかかる費用を分けて見る必要があるのですね。

例えば、これは説明のための例ですが、介護サービスの自己負担額だけを確認して利用できそうだと思っても、家賃や食費を含めて計算すると、本人の年金だけでは支払えないことがあります。家族が不足分を負担するにも限界がある。和田参考人の発言を読むと、制度上は利用できることと、家計の上で利用を続けられることの間にある問題が見えてきます。

和田参考人は、市町村が独自に行う利用者負担の軽減について、全国でどの程度の自治体が実施しているのかと質問しました。自治体による取組があるとしても、本人・家族が住む地域で使えるのか、対象要件が合うのかは別に確認しなければなりません。支援の有無によって利用のしやすさに差が生じていないか、という問題意識を含む質問だと私は読みます。

これに対し、事務局の吉田認知症施策・地域介護推進課長は、その場で示せる数字を持ち合わせていないと回答し、データを提示できるかどうかも含めて検討すると述べました。議事録で確認できる回答は、そこまでです。全国の実施自治体数が明らかになった、全国共通の支援制度を設けることが決まった、とは書けません。

ここは、議事録編で丁寧に伝えたいところです。質問されたこと、回答されたこと、その場では確認できなかったことを分けて紹介することで、今後どの情報を追う必要があるかが分かります。

また、利用者負担を軽くする議論と、事業所が適切なケアを提供できる収入を確保する議論は、あわせて考える必要があります。これは私の整理ですが、現場の費用を一方的に抑えればよいという話ではなく、本人が利用を続けられる負担と、サービスの質を保つための費用を、誰がどう支えるかという問いです。

和田参考人の発言は、提供体制が存在するだけでは、必要なケアに届かない場合があることを示しています。グループホームの役割を考える際には、本人・家族が実際に利用を選び、継続できる条件まで含めて見る。そのための実態把握と支援のあり方が、今回提起された課題です。

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第257回・議事録編 第10回 グループホームの費用を払えない―本人・家族から問われた利用負担 図解マンガ

文責・監修:株式会社M&Cパートナーコンサルティング

原稿作成日:2026年10月21日

対象:2026年5月25日開催・第257回社会保障審議会介護給付費分科会の公開資料・議事録

本稿は第257回当日の議論を対象とし、後続会議の結論を反映した現行制度の案内ではありません。検討段階の提案を含むため、最新の厚生労働省資料・通知等は読者ご自身でもご確認ください。

出典・参照箇所

厚生労働省 第257回社会保障審議会介護給付費分科会 議事録 17~19頁(PDFのページ番号)

資料3「認知症対応型共同生活介護」

同分科会委員名簿(2026年5月25日現在)

上記資料・議事録をもとに発言を要約し、解説を加えて作成。所属・役職は会議当日。最新の厚生労働省資料・通知等は読者ご自身でもご確認ください。