こんにちは。村上佳子です。
今回は、居宅介護支援事業所の管理者と、ケアマネジャーの研修です。人材に関わる二つの見直しですが、それぞれ何を課題としているのかを分けて読むと理解しやすくなります。
主任ケアマネジャーと管理者の仕事を整理する
居宅介護支援事業所の管理者に主任ケアマネジャーを求める要件は、人材育成等を進める目的で設けられました。資料には、その経緯と、一定の既存事業所に関する経過措置が説明されています。
一方、これまでの検討では、主任ケアマネジャーが事務的な管理業務に時間を使い、現場のケアマネジャーへの指導に十分関われないという課題が指摘されています。
労務や財務の管理と、ケアマネジメントの支援や人材育成は、関連しながらも異なる仕事です。資料は、その役割分担を見直す必要性を示しています。
今回の対応案は、事業所管理者に主任ケアマネジャー資格を求めないこと。その一方で、管理者はケアマネジャーであり、5年の実務経験等を有する者とすることです。
主任ケアマネジャーについては、地域の介護・医療・福祉の関係者との連絡調整で中心的な役割を果たすことが示されています。主任という専門性が不要になるという話ではなく、その役割と事業所管理をどう分担するかという提案です。
更新制の見直しと、継続的な研修
研修については、更新制廃止・法定研修見直しに伴う対応が論点になっています。
資料が示す制度見直しでは、研修受講を要件とする資格更新の仕組みを廃止する一方、専門職としての質を保つため、定期的な研修は継続する考え方です。分割して受講できる仕組みやオンラインの活用など、受講の柔軟性も示されています。
ここで区別したいのは、資格の更新と、実務に従事する上で必要な学びです。更新制が見直されることを、研修が不要になると理解してはいけません。
今回の基準上の対応案は、定期的な研修を受講している者等をケアマネジャーとして配置すること、管理者の責務として受講勧奨を位置付けることです。
さらに、正当な理由なく研修を受けていない者を配置した場合、減算を設ける案もあります。減算の対象や具体的な運用は、今後の整理を確認する必要があります。
事業所として、学びを支える責任
資料では、研修を受講しているケアマネジャーの配置と管理者の責務について、ケアマネジャーを配置する他のサービスでも同様に扱う案が示されています。
したがって、居宅介護支援事業所だけの話として読むことはできません。施設等でケアマネジャーを配置する事業者にも関係する可能性があります。
私は、この二つの見直しに、専門性を発揮する役割と、その質を支える仕組みを整理する方向を読み取っています。資格名だけで役割を決めることから、経験、実務上の分担、継続的な学びを含めて体制を考える議論です。
事業者としては、職員の経験年数や受講状況に加え、研修時間を確保する方法を確認しておきたいですね。管理者に求める仕事と、指導・相談を担う仕事がどのように分担されているかも、見直しを理解する材料になります。
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文責:株式会社M&Cパートナーコンサルティング
原稿作成日:2026年10月19日
本シリーズは、第271回介護給付費分科会の公開資料に基づく解説です。作成日時点の情報で、議事録は反映していません。検討中の対応案や団体の要望を含みます。実際の算定・運営上の対応に当たっては、最新の厚生労働省資料・告示・通知等を読者ご自身でもご確認ください。

