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老健・介護医療院の退所後も、リハビリを途切れさせない――退院時共同指導加算の拡充案(第12回/全16回)

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対象:第270回介護給付費分科会の公開資料。議事録は反映していません。

こんにちは。村上佳子です。

病院や施設から自宅に戻ると、生活環境は大きく変わります。そこで必要なのが、退院・退所前から情報を共有し、次のリハビリにつなぐことです。

今回は、退院時共同指導加算の対象を広げる案を見ていきます。

現行の加算は、医療機関からの退院時の連携を評価

資料では、令和6年度介護報酬改定で、退院時共同指導加算が新設された経緯が紹介されています。

医療機関から退院した後に介護保険のリハビリを行う際、リハビリ事業所の職員が退院前カンファレンスに参加し、共同指導を行うことを評価する仕組みです。

単に書類を受け取るということではありません。利用者の状況を相互に共有し、在宅でのリハビリに必要な指導を共同で行い、その内容を計画につなげることが重視されています。

カンファレンス参加と、サービス開始までの期間

資料には、退院・退所前カンファレンスへの参加状況と、サービス開始までの期間を調べた結果が掲載されています。

その調査では、職員がカンファレンスに参加していた利用者の方が、退院・退所からリハビリサービスの利用開始までの期間が短かったとされています。

ここは、参加の意味を考えるうえで重要なデータです。ただし、調査上の関連があることと、参加だけが開始時期を早めた原因だと証明されたことは、分けて理解する必要があります。

それでも、退院・退所前から次の支援者が関わることが、円滑な移行に結びつく可能性を示す材料といえます。

老健・介護医療院の退所者を対象に加える案

今回の対応案は、退院時共同指導加算の対象に、介護老人保健施設と介護医療院の退所者を加えるというものです。

病院からの退院だけでなく、施設から自宅に戻る人についても、早期に連続的で質の高いリハビリを提供できるようにすることが目的です。

ここで、施設を退所すれば自動的に加算が算定できるようになると理解しないことが大切です。共同指導を評価するという加算の性格を踏まえ、具体的な対象・要件は今後の正式な整理を確認する必要があります。

「どこから戻るか」を越えて、支援をつなぐ

私の読み取りでは、今回の案は、自宅へ戻る前の場所によって連携の評価に差が生じる点を見直し、必要なリハビリへつなげようとするものです。

事業所では、老健や介護医療院から利用を開始する人について、現在どの時点で情報が届き、誰と調整しているかを確認してみましょう。加算の検討をきっかけに、既存の連携の流れを把握しておくとよいと思います。

第12回 老健・介護医療院の退所後も、リハビリを途切れさせない――退院時共同指導加算の拡充案の図解漫画

文責:株式会社M&Cパートナーコンサルティング

原稿作成日:2026年10月19日

※本稿は検討段階の公開資料に基づきます。対象拡大や具体的な算定要件が既に適用されているものではありません。最新の公式資料・通知等を、ご自身でも確認してください。

出典:第270回・資料3、19~21頁