あなたが現在見ているのは 小規模なデイが中重度者を支えるには――中重度者ケア体制加算の配置要件(第7回/全16回)

小規模なデイが中重度者を支えるには――中重度者ケア体制加算の配置要件(第7回/全16回)

→目次に戻る

対象:第270回介護給付費分科会の公開資料。議事録は反映していません。

こんにちは。村上佳子です。

同じ人数の職員を追加で配置しても、利用者が多い事業所と少ない事業所では、経営への影響が異なります。

今回の資料は、中重度者ケア体制加算について、この「事業所の規模と配置負担の関係」を取り上げています。

利用者規模は異なるが、追加配置の人数は同じ

資料に示された1事業所当たりの利用者数は、通所介護が50.5人、地域密着型通所介護が24.6人です。これは資料上の利用者数の比較であり、1日の定員を表す数字ではありません。

要介護3~5の利用者が占める割合は、いずれも約3割とされています。

一方、中重度者ケア体制加算では、人員配置基準に加えて、看護職員または介護職員を常勤換算で2以上配置することが求められています。

利用者規模には倍程度の差があるものの、追加配置として求める人数は同じです。加算の単位数も同額であるため、小規模な事業所にとって配置にかかるコストが経営を圧迫するという問題が示されています。

地域密着型通所介護の要件見直しを検討

対応案は、地域密着型通所介護の中重度者ケア体制加算について、小規模事業所の経営や人材確保の観点から、算定要件の見直しを検討するというものです。

ここでは、新たな配置人数や具体的な単位数までは示されていません。

「追加配置が不要になる」「何人に減る」といった説明は、資料の範囲を超えてしまいます。また、通所介護の人員基準全体を変更する話でもありません。対象は、地域密着型通所介護における、この加算の算定要件です。

中重度者を受け入れる体制を、規模に応じて考える

中重度者の支援では、移動、排泄、食事など、複数の場面で介助が重なります。職員配置がケアを支える重要な条件であることは変わりません。

そのうえで、どの規模の事業所にも同じ追加人数を求める仕組みが、受入体制を整えるうえで適切なのか。今回の資料は、この点を問い直しています。

私の読み取りでは、単純に配置を減らすための提案というより、小規模な事業所も中重度者を継続して受け入れられるように、評価と負担の関係を見直す論点です。

事業所では、現在の利用者の要介護度構成、介助が集中する時間帯、加算のための追加配置を整理してみましょう。「人件費が高い」という全体の話だけでなく、どの支援にどの配置が必要かが分かると、資料との接点が見えてきます。

第7回 小規模なデイが中重度者を支えるには――中重度者ケア体制加算の配置要件の図解漫画

文責:株式会社M&Cパートナーコンサルティング

原稿作成日:2026年10月19日

※本稿は検討段階の公開資料に基づきます。新たな配置要件や単位数は確定していません。最新の公式資料・通知等を、ご自身でも確認してください。

出典:第270回・資料1、31~32頁