あなたが現在見ているのは ショートステイの送迎を続けるには――送迎加算の見直しと共同送迎(第14回/全16回)

ショートステイの送迎を続けるには――送迎加算の見直しと共同送迎(第14回/全16回)

→目次に戻る

対象:第270回介護給付費分科会の公開資料。議事録は反映していません。

こんにちは。村上佳子です。

ショートステイでは、空床があっても、自宅と事業所の間を移動できなければ利用につながりません。送迎は、利用を成立させるための重要な支援です。

今回の資料では、その費用と、複数の事業所が協力する方法が検討されています。

送迎の負担は、燃料費だけではない

資料は、燃料費、車両維持費、人件費等の上昇に加え、送迎時間や移動距離による負担を挙げています。

車両が動いている間には、運転する職員の時間が必要です。利用者の状態によっては、乗降や移動に関する介助も必要になります。送迎距離が延びれば、施設内の業務との調整にも影響します。

資料では、地域を問わず送迎の長時間化・長距離化が見られることが、サービス提供体制を維持するうえでの課題とされています。

山間部だけの問題、あるいはガソリン代だけの問題として読むと、負担の全体像を捉えられません。

費用の実態に応じた送迎加算へ

対応案では、燃料費や人件費等の高騰を踏まえ、送迎に要するコストの実態に応じて送迎加算を見直すとしています。

資料の対応案の見出しには、送迎加算の引上げが示されていますが、具体的な単位数はこの段階で決まっていません。事業所ごとの収入増を計算できる段階ではないことに注意しましょう。

この送迎加算の見直しについては、短期入所療養介護も同様に検討するとされています。

共同送迎・共同委託の取扱いも明確化

もう一つは、短期入所生活介護における共同送迎や共同委託の取扱いを明確にする案です。

背景として、通所系サービスでは令和6年度改定で共同送迎に関する整理が行われた一方、短期入所生活介護では明確な取扱いが示されていないことが挙げられています。

今回の案は、通所系の整理を踏まえ、短期入所生活介護でも協力して送迎を行う仕組みを明確にしようとするものです。

送迎加算の見直しと、共同送迎の明確化は、対象や記述を分けて読む必要があります。資料の「短期入所療養介護も同様に」という注記は、送迎加算の見直しに付されています。

費用の評価と、提供方法の工夫を組み合わせる

私の読み取りでは、今回の提案は、送迎コストを適切に評価することと、限られた人員・車両を活用する方法を整えることを組み合わせています。

事業所では、送迎1回当たりの距離だけでなく、往復に要する時間、関わる職員数、予定調整の状況も把握してみましょう。まず負担を具体的に捉えることが、今後の見直しを理解する基礎になります。

第14回 ショートステイの送迎を続けるには――送迎加算の見直しと共同送迎の図解漫画

文責:株式会社M&Cパートナーコンサルティング

原稿作成日:2026年10月19日

※本稿は検討段階の公開資料に基づきます。送迎加算の単位数や共同送迎の具体的な取扱いは、最新の公式資料・通知等をご自身でも確認してください。

出典:第270回・資料4、20頁