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入浴介助加算は、何を見直そうとしているのか――浴室の評価方法と提供コスト(第3回/全16回)

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対象:第270回介護給付費分科会の公開資料。議事録は反映していません。

こんにちは。村上佳子です。

入浴介助加算の見直しには、二つの話が含まれています。一つは、利用者の自宅の浴室をどのように評価するか。もう一つは、入浴支援にかかる費用をどう報酬に反映するかです。

どちらも入浴の話ですが、解決しようとしている課題は異なります。

入浴介助加算(Ⅱ)は、自宅での入浴につなげる仕組み

資料では、入浴介助加算(Ⅱ)の目的を、利用者が自宅で、自分自身で、または家族や訪問介護員等の介助によって入浴できるようになることと説明しています。

そのために、原則として医師等が利用者宅を訪問し、浴室の環境などを評価する仕組みになっています。デイの浴室で入浴できるかだけでなく、自宅の浴槽の高さや動線などを踏まえることが重要になるわけです。

ところが、資料に掲載された調査では、加算(Ⅱ)を算定していない理由として、訪問して評価や助言を行う医師等の確保・連携が難しいことや、訪問の時間を確保できないことが多く挙げられています。

専門職が関わりながら、情報を集める方法を広げる案

対応案では、医師等の指示の下で介護職員が居宅を訪問し、情報通信機器等を活用して浴室の環境などを把握する方法について、医師等の訪問が困難な場合に限定せず認めることを検討するとしています。

ここは、医師等の関与が不要になるという話ではありません。「医師等の指示の下」という条件を残しながら、現地の情報を集める方法を広げる案です。

また、自宅の環境を把握する目的自体をなくすものでもありません。目的を維持しつつ、実施しやすい方法に見直せないか、という提案として読む必要があります。

水道光熱費と人材確保を踏まえた単価設定も論点

もう一つの課題は、入浴サービスの提供コストです。

調査では、水道光熱費等の物価高騰に対して報酬が少ないことや、算定要件に伴う負担に対して報酬が少ないことが挙げられています。

これを受け、対応案では、物価高騰に加えて人材確保の観点からも、入浴介助加算の単価設定を見直すことを検討するとしています。ただし、この資料で新たな単位数が提示されたわけではありません。

支援の目的と、続けられる条件の両方を見る

私の読み取りでは、今回の見直しは、自宅での入浴につなげるという目的と、事業所が入浴支援を続けられる条件の両方を整えようとするものです。

事業所では、加算(Ⅱ)の算定を妨げている要因が、専門職との連携なのか、訪問時間なのか、計画や設備の問題なのかを整理してみましょう。費用の問題と実施方法の問題を分けると、自事業所の課題も明確になります。

第3回 入浴介助加算は、何を見直そうとしているのか――浴室の評価方法と提供コストの図解漫画

文責:株式会社M&Cパートナーコンサルティング

原稿作成日:2026年10月19日

※本稿は検討段階の公開資料に基づきます。訪問方法の新たな要件や改定後の単位数は確定事項として扱っていません。最新の公式資料・通知等を、ご自身でも確認してください。

出典:第270回・資料1、10~11、14~15頁