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中間報告で見られるのは何か――評価料収入と賃金改善額を説明できる院内管理(第5回/全6回)

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こんにちは。
M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

今回は、ベースアップ評価料の中間報告や実績報告で、実務上どのようなことを確認しておくべきかをお話しします。

「中間報告」と聞くと、何か難しい審査があるのではないか、と身構える方もいらっしゃるかもしれません。

もちろん、正式な報告ですから、正確に作成する必要があります。

ただ、実務の本質はとてもシンプルです。

評価料として得た収入を、対象職員の賃金改善にきちんと充てているか。

ここを説明できるかどうかです。

令和8年度以降のベースアップ評価料については、令和8年8月に令和8年度算定分の中間報告、令和9年8月に令和8年度算定分の実績報告と令和9年度算定分の中間報告、令和10年8月に令和9年度算定分の実績報告と令和10年度算定分の中間報告、という流れで提出が必要になります。

では、院内では何を管理しておけばよいのでしょうか。

まず1つ目は、評価料収入です。

医療機関であれば、外来・在宅ベースアップ評価料、入院ベースアップ評価料など、どの評価料を、どの月から、どの程度算定しているのか。

訪問看護ステーションであれば、訪問看護ベースアップ評価料。

保険薬局であれば、調剤ベースアップ評価料。

歯科診療所であれば、歯科外来・在宅ベースアップ評価料や歯科技工所ベースアップ支援料。

これらの収入見込みと実績を、月別に把握しておくことが大切です。

2つ目は、賃金改善額です。

対象職員に対して、基本給で上げたのか、手当で上げたのか、一時金で対応したのか。

いつから賃金改善を実施したのか。

誰に、いくら、どの給与項目で支給したのか。

これを給与台帳や賃金改善計画と整合する形で確認しておく必要があります。

ここで注意したいのは、「給与を上げています」という説明だけでは足りないということです。

ベースアップ評価料の報告では、評価料収入と賃金改善額の関係を説明する必要があります。

そのため、給与明細上の手当名称や、給与規程上の位置づけも、できれば整理しておくとよいです。

たとえば、「ベースアップ手当」「処遇改善手当」など、院内でどの名称で支給しているのかを明確にしておく。

基本給に組み込んだ場合は、いつから、どの職員について、どの程度引き上げたのかを記録しておく。

こうした管理が、後の報告を楽にします。

3つ目は、対象職員の整理です。

医療機関等では、看護職員、看護補助者、薬剤師、事務職員、リハビリ職、歯科衛生士、歯科技工関係者など、さまざまな職種が働いています。

制度上、どの職員を対象として賃金改善を行うのか。

法人全体で共通の方針を取るのか。

施設ごとに対象職員を整理するのか。

ここを曖昧にしておくと、報告時に数字が合わなくなります。

4つ目は、複数施設勤務者の扱いです。

たとえば、法人本部の職員が複数の診療所を担当している場合。

病院と訪問看護ステーションを兼務している職員がいる場合。

複数薬局を巡回している管理者がいる場合。

このような場合、どの施設の賃金改善額として整理するのか、勤務実態に応じて按分するのかを、事前に決めておく必要があります。

5つ目は、変更履歴です。

令和7年度算定分の実績報告については、途中で区分変更を行った場合や賃金改善計画書を修正した場合であっても、届出を行った年度における賃金改善実施期間全体について、1つの報告書にまとめて報告する必要があります。

この考え方は、今後の管理でも参考になります。

途中で評価料の区分が変わった。

賃金改善計画を修正した。

職員数が変わった。

対象職員が増えた。

このような変更があった場合は、いつ、何が、なぜ変わったのかを記録しておきましょう。

最後に、提出時の実務です。

メール提出時には、添付するExcelファイルのファイル名に、医療機関コードまたは訪問看護ステーションコード、報告対象年度などを記載する必要があります。

また、メール本文にも、医療機関名やステーション名、連絡先などを記載します。

こうした細かいルールは、提出直前になると意外と慌てます。

ですので、8月提出に向けて、ファイル名の付け方、提出先メールアドレス、担当者、確認者を、院内で決めておくとよいです。

中間報告で大切なのは、難しい理屈ではありません。

評価料収入を把握する。

賃金改善額を把握する。

対象職員を整理する。

施設ごとの数字を説明できるようにする。

この4つです。

ベースアップ評価料は、医事課だけでも、給与担当だけでも完結しません。

事務長さんが中心になって、医事、給与、経理、人事をつなぎ、8月に慌てない体制を作っていきましょう。

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