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8月提出で慌てないためのチェックリスト――ベースアップ評価料を毎年管理する仕組みに変える(第6回/全6回)

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こんにちは。
M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

ベースアップ評価料の今後の届出や報告について、6回にわたってお話ししてきました。

最終回の今回は、事務長さんや管理部門の皆さまが、院内で実際に使えるチェックリストの形で整理していきます。

ベースアップ評価料は、届出を出して終わりではありません。

令和8年8月には令和8年度算定分の中間報告、令和9年8月には令和8年度算定分の実績報告と令和9年度算定分の中間報告、令和10年8月には令和9年度算定分の実績報告と令和10年度算定分の中間報告、というように、毎年8月の管理が重要になります。

ですので、これからは、ベースアップ評価料を「一度だけの届出業務」ではなく、毎年管理する制度として捉える必要があります。

では、どのような管理表を作ればよいのでしょうか。

まず、1つ目は、施設情報です。

医療機関名、医療機関コード、所在地、管轄の地方厚生局、提出先メールアドレス、担当者、確認者。

これを施設ごとに整理します。

法人内に複数の診療所、病院、訪問看護ステーション、薬局がある場合は、必ず施設単位で作成してください。

本部でまとめて管理している場合でも、届出や報告の確認は施設ごとに必要になります。

2つ目は、算定している評価料の種類です。

外来・在宅ベースアップ評価料なのか。

入院ベースアップ評価料なのか。

訪問看護ベースアップ評価料なのか。

調剤ベースアップ評価料なのか。

歯科技工所ベースアップ支援料なのか。

そして、それぞれ、いつから算定しているのか。

ここを一覧化します。

医療機関用は様式95から100、歯科技工所ベースアップ支援料は様式101から102、調剤ベースアップ評価料は様式103から104、訪問看護ステーションは訪問看護ベースアップ評価料届出様式というように、類型ごとに様式が異なります。

最初に入口を間違えないことが大切です。

3つ目は、報告スケジュールです。

令和7年度算定分の実績報告が必要か。

令和8年度算定分の中間報告が必要か。

令和9年8月に、令和8年度分の実績報告と令和9年度分の中間報告が必要か。

このように、年度ごとに提出内容を確認します。

特に令和8年8月は、令和7年度算定分の実績報告と、令和8年度算定分の中間報告が重なる可能性があります。

ここは、管理表で明確に分けておきましょう。

4つ目は、評価料収入の管理です。

医事課で、月別にどの評価料をどの程度算定しているかを確認します。

レセプト上の算定件数や金額を、月別に集計できるようにしておくと、後の報告がスムーズです。

5つ目は、賃金改善額の管理です。

給与担当者が、対象職員ごとに、どの給与項目で、いくら賃金改善を行ったのかを整理します。

基本給なのか。

手当なのか。

一時金なのか。

いつから支給したのか。

対象職員は誰か。

この情報がないと、実績報告の段階で苦労します。

6つ目は、対象職員の管理です。

職種、雇用形態、所属、勤務施設、兼務の有無を整理します。

特に、複数施設に勤務している職員や、法人本部で複数施設を支援している職員については、どの施設の賃金改善として整理するのかを決めておく必要があります。

7つ目は、変更履歴です。

職員数が変わった。

給与改定を行った。

評価料の区分が変わった。

賃金改善計画を修正した。

このような変更があった場合は、日付と理由を残しておきます。

8月の報告時に、「なぜこの数字になっているのか」を説明できるようにするためです。

最後に、提出管理です。

提出する様式、ファイル名、提出先メールアドレス、提出日、控えの保存場所、確認者。

ここまで管理表に入れておくと安心です。

提出については、所在地を管轄する地方厚生局都道府県事務所ごとに設定された専用メールアドレスへExcelファイルを提出する形が基本です。やむを得ない場合には、書面提出も可能とされています。

このような提出ルールも、毎回調べ直すのではなく、院内の管理表に入れておくとよいです。

では、最後にまとめます。

ベースアップ評価料の管理で大切なのは、次の5つです。

どの評価料を算定しているか。

いつから算定しているか。

評価料収入はいくらか。

賃金改善額はいくらか。

8月に何を提出するか。

この5つが整理できていれば、かなり実務は安定します。

反対に、この5つが曖昧なままだと、8月の提出前に、医事課、給与担当、経理、事務長が慌てて数字を集めることになります。

ベースアップ評価料は、職員の賃上げを支える大切な仕組みです。

だからこそ、単なる施設基準の届出業務として扱うのではなく、院内の賃金改善を説明するための管理制度として位置づけていただきたいと思います。

8月の報告で慌てないために、今日からできることは、管理表を1枚作ることです。

難しいものでなくて構いません。

施設名、評価料の種類、算定開始月、担当者、評価料収入、賃金改善額、提出予定の報告書。

まずはここから始めてみてください。

そして、医事課、給与担当、経理、人事、現場管理者が同じ表を見ながら、情報を共有できるようにしておきましょう。

ベースアップ評価料は、これから毎年確認が必要になるテーマです。

今のうちに仕組み化しておくことが、提出漏れを防ぎ、職員への説明にもつながります。

ぜひ、自院に合った管理の仕組みを作って、8月提出に備えていきましょう。

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