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15対1病棟にも広がる可能性――中小精神科病院が確認すべき算定対象の拡大(第4回/全6回)

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こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

今回は、精神科急性期医師配置加算2のイの見直しについてお話しします。

令和8年度診療報酬改定では、精神科急性期医師配置加算2のイの算定対象となる入院料に、精神病棟入院基本料や特定機能病院入院基本料の精神病棟の15対1入院基本料が追加されます。

この部分だけを見ると、「15対1病棟でも精神科急性期医師配置加算が取れるようになるのか」と感じるかもしれません。

ただし、ここは慎重に見てください。

すべての15対1精神病棟が対象になる、という単純な話ではありません。

精神科急性期医師配置加算2のイには、対象となる病棟の入院料だけでなく、医療機関全体に関する要件も関係します。

たとえば、内科や外科等を標榜していること、精神病床数が保険医療機関全体の許可病床数の一定割合未満であること、精神病棟が一定数以下であること、24時間の救急医療を提供していることなどが関係します。

そのため、精神科単科病院の場合には、対象になりにくいケースもあります。

一方で、総合病院の中に精神病棟を持っている病院や、身体合併症対応を担う精神病床を持つ医療機関では、確認する価値があります。

ここで大事なのは、「うちは精神科病院だから関係ない」と決めつけないことです。

また逆に、「15対1が対象に追加されたから、うちも取れるはず」と早合点しないことです。

事務長さんに確認していただきたいのは、まず自院の病棟構成です。

精神病棟入院基本料の何対1を届け出ているのか。

特定入院料を算定している病棟はあるのか。

精神病床は病院全体の許可病床数のうち何%なのか。

精神病棟は何病棟あるのか。

内科、外科等の標榜はどうなっているのか。

24時間の救急医療提供体制は、実態として説明できるのか。

このあたりを一つずつ確認する必要があります。

また、加算2のイは、クロザピン実績の見直しとは別の論点です。

今回の改定では、精神科急性期医師配置加算について複数の見直しが行われています。

ひとつは、加算1と3におけるクロザピン実績を病院全体で見る見直し。

もうひとつは、加算2のイについて15対1入院基本料を対象に追加する見直し。

この2つを混同しないことが大切です。

特に中小規模の精神科病院では、施設基準の話になると、どうしても「取れるか、取れないか」だけで判断しがちです。

もちろん、算定できるかどうかは重要です。

しかし、今回の改定は、精神科医療においてどのような病院機能を評価するのか、という大きな流れの中で見る必要があります。

急性期の精神疾患患者に対応する機能。

身体疾患を併せ持つ精神疾患患者に対応する機能。

治療抵抗性統合失調症の患者に対応する機能。

これらを地域の中でどの医療機関が担うのか。

その整理が、診療報酬上の評価にも反映されてきています。

ですから、事務長さんには、自院の現在の届出だけではなく、今後どの機能を伸ばしていくのかという経営判断とセットで考えていただきたいと思います。

15対1病棟だから関係ない、ではありません。

15対1病棟でも、病院機能の見せ方によっては、今後の評価に関係してくる可能性があります。

次回は、実際に「クロザピン件数」をどう作っていくか、紹介、転棟、外来継続まで含めた運用設計についてお話しします。

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