こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。
今回は、小多機と看多機の人員配置についてです。
資料2と資料3には、利用者数が急に変わった場合の配置や、小多機の訪問従事者の配置に関する論点があります。実際の利用状況と、基準上必要となる配置との関係を、どう考えるかという内容です。
前年度の平均と、現在の利用者数が離れる場合があります
資料では、人員配置基準の算定に前年度の平均利用者数等を用いる取扱いが説明されています。
平均値を使う仕組みでは、利用者数が変化しても、配置の基礎となる人数がすぐには同じように変わらないことがあります。資料が取り上げているのは、退所や死亡などによって、一時的かつ急激に利用者数が減少した場合です。
例えば、複数の利用者が短期間に利用を終了した場合、現在の利用者数は減っても、一定期間は減少前の利用者数を前提とした配置が求められます。収入が減る一方で配置はすぐに変わらず、運営への影響が大きいとの指摘が示されています。
そこで、サービスの質を確保することを前提に、急な利用者数の変動があった場合の「前年度の平均値」の解釈をどう考えるかが論点になっています。
新設事業所でも、利用者数は段階的に変わります
小多機の資料では、新規開設時の取扱いも説明されています。
指定申請時には、通いサービスの利用定員の90%に相当する人員配置を基本としつつ、開設後6か月までは、あらかじめ届け出た見込み利用者数に基づく配置が認められています。資料では、この見込み利用者数を3人以上としています。
一方、実際の利用者は段階的に増え、定員に達するまでの人数も流動的です。人材確保が難しい状況の中で、こうした変動への対応が運営上の負担になっているとの指摘があります。
利用者が減った場合と、開設後に増えていく場合では事情が違いますが、どちらも実態と配置の算定方法との関係が課題になっています。看多機についても、同様の検討が示されています。
小多機の訪問従事者の配置も、別に検討されています
もう一つは、小多機の日中の訪問従事者の配置です。
資料では、訪問サービス利用者の有無にかかわらず、日中1人以上の訪問従事者の配置が求められていることが、事業運営上の負担になっているとの指摘を紹介しています。
そのうえで、通いサービスの利用者3人に対し職員1人という基準を維持し、サービスの質を確保しながら、同一法人内で訪問サービスの提供体制が確保されている場合などの配置をどう考えるか、としています。
ここは、「訪問予定がない日は職員を配置しなくてよい」と決まったわけではありません。資料の前半に掲載されている団体からの要望と、事務局が示す論点を区別する必要があります。
現時点では、見直しの結論を先取りしないことが大切です
利用者数の変動に応じた配置は横断的事項、訪問従事者の配置は人口減少・サービス需要の変化に応じた提供体制の議論につなぐとされています。
今回の資料には、具体的な算定期間や配置人数を改める確定ルールは示されていません。
私が読み取るのは、実際の利用状況に対応できる柔軟性と、必要な支援を提供できる体制を、両立させようとする方向です。
事業所では、月ごとの利用者数、通い・訪問の実績、配置人数を並べて確認しておくとよいでしょう。どの時期に、どのようなずれが生じているかを把握することが、今後の議論を理解する土台になります。

文責:株式会社M&Cパートナーコンサルティング
原稿作成日:2026年10月19日
本稿は第269回の公開資料に基づく解説で、議事録は反映していません。検討段階の内容を含むため、最新の公式資料・通知等はご自身でも確認してください。
