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医療福祉業界が抱えるストレスと働き方改革の可能性

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精神的負荷がかかりやすい医療福祉業界

医療福祉業界では、過重労働や強いストレスによる精神障害の労災認定が他業種と比べても高い傾向にあります。働き方改革が求められる中で、現場の職員が心身の健康を保つための取り組みが必要とされています。

■ 柔軟な働き方の選択肢「ワーケーション」

ワーケーションは「ワーク」と「バケーション」を組み合わせた新しい働き方で、観光や帰省先などで余暇を楽しみながら仕事を行います。日本でも徐々に導入が広がっており、医療現場での一部導入例も出始めています。

■ NHK報道事例:和歌山県での医療版ワーケーション

和歌山県では、医師不足が深刻な南部地域で「医療版ワーケーション」を導入しました。観光と非常勤勤務をセットにし、宿泊費・交通費・レンタカー代を県が補助。首都圏などから医師を呼び込む仕組みです。

  • 宿泊費:2万円/1日
  • 交通費:5万2000円/1回
  • レンタカー代:7000円/1日

白浜はまゆう病院では、実際に家族とともに訪れた医師が観光を楽しんだ後、当直勤務に入り、常勤医の負担軽減に貢献しました。

■ 福山市の小児科夜間ワーケーション

広島県福山市では、小児科医を対象とした夜間勤務型のワーケーションを実施。県外から20名以上が参加し、観光と診療の両立を実現。再訪する医師もいるなど、効果的な人材確保策となっています。

■ 地域医療を支える新しい発想

地域医療の専門家も、こうしたワーケーションの取り組みは医師に地域の魅力を知ってもらい、偏在解消のきっかけになると高く評価しています。心理的なハードルを下げ、働く側にも受け入れ側にもメリットをもたらす柔軟な取り組みとして、今後の拡大が期待されています。