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令和8年度のポイントは「支援診2ア」――24時間対応を丸投げせず、院長一人にも集中させない(第6回/全8回)

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こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

ここまで来ると、いよいよ強化型が現実的に見えてきます。

でも、令和8年度から連携型機能強化型には、大きな変更が入りました。

連携型が、

「支援診2ア」
「支援診2イ」

に分かれたんですね。

何が違うのでしょう。

一番大きな違いは、各医療機関が自ら地域の24時間往診体制をどの程度担っているか、というところです。

支援診2アでは、通常の24時間往診体制に加えて、その医療機関において普段から訪問診療等を行っている医師による連続する24時間の往診体制を月4回以上確保する必要があります。届出様式にも、直近1か月について4回分の24時間体制を記載する欄があります。

ここは、

「院長先生が月4回、24時間ずっと働く」

という意味ではありません。

24時間ずっと往診しているのではなく、その24時間、患者さんから求められた場合に往診できる体制を確保しているということです。

また、1つの24時間帯を複数の医師で分担することも、届出様式上想定されています。

ですから、ポイントは「院長の根性」ではありません。

どういう勤務・当番設計にするかです。

一方で、

「では夜間往診会社に全部任せればいいですね」

ともなりません。

ここが令和8年度改定の重要なところです。

厚生労働省は、第三者によるコールセンターや往診サービスそのものを禁止したわけではありませんが、24時間体制として認められるための条件を明確にしました。

往診担当医の氏名・担当日等を患者さんへ書面で示すことが基本です。また、令和8年度の疑義解釈では、その書面に医療機関との雇用契約のない医師を掲載することは認められない、とされています。やむを得ず事前に氏名を示していない医師が往診する場合にも、事前面談や診療方針等の共有など細かな条件があります。

つまり、

「夜は知らない先生に全部お願いしています」

という運用では、これからの在支診は考えにくいということです。

一方、必要な情報共有があり、自院の診療との連続性を保った形で医師を活用する道まで閉ざされたわけではありません。

厚労省の施設基準では、一定の条件の下、自院の診療録を事前に閲覧でき、必要に応じて主治医と診療方針を共有し、その医療機関から10回以上往診した経験を持つ往診担当医なども、「普段から訪問診療等を行う医師」の範囲に含めています。

ですから、今後は外部サービスを使うにしても、

「何件契約したか」

ではなく、

「その医師が本当に自院の在宅チームの一員として診療できる状態か」

が大事になります。

そして、なぜ「ア」を目指すのか。

令和8年度改定では、支援診2イも連携型機能強化型という位置づけ自体は残りますが、往診加算、在宅ターミナルケア加算、在宅時医学総合管理料、施設入居時等医学総合管理料、在宅がん医療総合診療料について、機能強化型としての点数が適用されるのはアだけです。イはこれらについて通常の在支診としての点数になります。

ですから、このシリーズで目標としているのは、

「名前として強化型になる」だけではなく、地域の24時間医療を実際に担う支援診2ア

です。

ただし、私は「アを取るために院長先生が疲弊してください」とはまったく思いません。

むしろ逆です。

当番医をどうするのか。

患者情報をどう共有するのか。

訪問看護から夜間の連絡をどう受けるのか。

往診が必要なケースと、翌朝まで待てるケースをどう整理するのか。

こうした運用をきちんと作る。

24時間対応を人の頑張りから仕組みに変える。

これができて初めて、強化型を長く続けることができます。

いよいよ次回は最終回です。

在支診未届出、常勤医師1名、外来中心。

そんなクリニックが今日から始めるとしたら、どの順番で強化型まで進めばいいのか。

ロードマップにしてみましょう。

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