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常勤医師1名なら「連携型」をどう作るか――名前を並べるだけではない、地域の在宅医療チームづくり(第5回/全8回)

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こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

常勤医師1名のクリニックが強化型を目指すなら、最大のポイントは「誰と連携するか」です。

単独型は、在宅医療を担当する常勤医師が自院に3名以上必要です。

それに対して連携型は、連携する医療機関を合わせて3名以上です。

たとえば、

A内科クリニックに常勤医1名。

B循環器内科クリニックに常勤医1名。

C消化器内科クリニックに常勤医1名。

3院が在宅医療に実際に関わり、一緒に24時間体制を作る。

こうすれば、医師数の面では連携型を目指せる可能性があります。

ただし、

「3人集まりました。これで強化型です」

ではありません。

連携型の在宅支援連携体制は、診療所や原則200床未満の病院などで構成し、医療機関数は自院を含めて10未満とされています。さらに、その連携体制を構成する医療機関それぞれが、所定の機能強化型の要件を満たすことを前提とした仕組みです。令和8年度では「ア」と「イ」の組み合わせによる連携も可能です。

ですから、

「強化型の先生のグループに名前だけ入れてもらおう」

という制度ではないんですね。

自院にも緊急往診4件、看取り等2件といった実績が必要です。

そして実績だけでなく、実際に一緒に患者さんを診られる体制が必要です。

たとえば、夜間の当番をどうするか。

患者さんからの24時間連絡先は、連携する医療機関間で一元化します。

往診担当医は誰か。

訪問看護はどこが対応するか。

入院が必要になったらどこへつなぐか。

それを患者さんやご家族にも書面で示します。

さらに、患者情報を共有しなければなりません。

当番の先生が夜中に往診に行ったのに、

「この患者さん、何の病気ですか?」

「どこまで治療する方針ですか?」

では困りますよね。

病状、治療計画、直近の診療内容など、緊急時に必要な情報を共有できるようにしておく必要があります。

連携型では、診療情報の共有を図るため、月1回以上の定期的なカンファレンスも求められています。令和8年度の様式11にも明記されています。

これは、単なる「施設基準のための会議」にしない方がいいと思います。

「Aさんは最近、心不全が悪化気味です」

「Bさんはご家族と看取りについて話を始めています」

「Cさんは急変した場合、○○病院へお願いします」

という情報を共有する。

そうすれば、別の先生が夜間に診ても対応しやすくなります。

そして、連携相手を選ぶときには、診療科だけでなく距離も大切です。

夜中に往診する患者さんが車で1時間先では、長続きしません。

診療圏がある程度重なり、日頃から顔の見える先生同士で連携する。

そこに訪問看護ステーションや後方病院もつながっている。

私は、そういう形が一番現実的だと思います。

ここまで来ると、強化型は単なる施設基準ではなく、

「地域の複数の医療機関で、一つの在宅医療チームを作る」

という話になってきます。

ただし、令和8年度から、この連携型にはもう一段ハードルが設けられました。

それが「支援診2ア」の24時間往診体制です。 次回は、この新しい要件について詳しくお話しします。

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