こんにちは。村上佳子です。
今回は、患者さんが自宅で治療を続けているケースを見ていきます。
内科では意外と多いですよね。
睡眠時無呼吸症候群でCPAPを使っている患者さん。
在宅酸素療法を行っている患者さん。
糖尿病などで自己注射を行っている患者さん。
こういう患者さんについては、「薬を処方した」「機械を貸した」だけではなく、医師が継続的に治療を管理していることそのものが診療報酬で評価されています。
たとえば在宅自己注射指導管理料には、自己注射の回数や管理内容に応じた区分があります。在宅酸素療法指導管理料も設けられていますし、CPAPについても在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料があります。CPAPでは、一定のモニタリング体制を整えて届け出た医療機関について、持続陽圧呼吸療法充実管理体制加算15点や遠隔モニタリング加算150点という評価も設けられています。
令和8年度改定ではCPAPの対象患者やモニタリングに関する要件も見直されていますので、従来の運用をそのまま続けるのではなく、最新要件を確認しておく必要があります。
では、ここで何が漏れやすいのか。
私は「患者リストとレセプトが別々に管理されていること」が大きいと思っています。
たとえばCPAPなら、機器会社から毎月患者一覧が届いている。
先生は診察時に使用状況も確認している。
ところが会計では、患者さんがCPAP管理患者だという情報を受付が認識できておらず、通常の再診だけで終わってしまう。
こういう「情報の分断」が算定漏れにつながります。
ですから、ここはかなり機械的にチェックできます。
CPAPの管理患者一覧と、その月のレセプトを照合する。
在宅酸素の患者一覧と、レセプトを照合する。
自己注射薬を継続処方している患者一覧と、在宅自己注射指導管理料の算定患者を照合する。
この方法なら、医療事務スタッフだけでも「確認候補」をかなり絞れます。
もちろん、一覧に載っているから必ず算定できるわけではありません。
その月に必要な診療をしているか、指導管理の要件を満たしているか、必要な診療録記載があるかは医師も含めて確認します。
でも、最初から患者さんを一人ずつカルテで探す必要はありません。
治療機器、処方薬、患者台帳など、すでに院内にある別のデータをレセプトと突き合わせる。
これは算定漏れチェックの基本的な考え方です。
常勤医師1名体制のクリニックでは、先生自身がすべてを覚えておくことはできません。
「○○さんはCPAPだから今月これを確認しないと」と、院長先生の記憶に頼らない。
患者リストから自動的に確認できる仕組みを作る。
これだけでも、算定の精度はかなり変わってくると思います。

