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発熱患者を診ているだけでは算定できない――感染症対応の加算を総点検する(第5回/全8回)

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こんにちは。村上佳子です。

今回は感染症対応です。

発熱、咳、咽頭痛、インフルエンザ、COVID-19。

内科系クリニックであれば、日常的に診ていると思います。

ところが、感染症診療については、

「発熱患者をたくさん診ている」

ことと、

「感染症対応について診療報酬上の評価を受けられている」

ことは、同じではありません。

現在、外来感染対策向上加算は6点、発熱患者等対応加算は20点です。さらに要件を満たす場合には、連携強化加算3点、サーベイランス強化加算1点、抗菌薬適正使用体制加算5点といった評価もあります。

ここで大切なのは、「発熱患者を診たから20点」という考え方をしないことです。

前提となる感染防止体制を整え、施設基準を満たして届出を行った上で、対象となる患者さんに適切な感染対策を講じて診療した場合に算定する仕組みです。

つまり、診察室の中だけでは完結しません。

受付方法、患者さんの動線、院内の感染対策、地域の医療機関との連携、抗菌薬の適正使用など、クリニック全体の感染症対応体制が診療報酬につながっています。

算定漏れを探すとき、私はここでも「算定した件数」から見ないことをおすすめします。

たとえば、ある月にインフルエンザやCOVID-19の検査を何件実施したのか。

発熱患者を何人診療したのか。

その一方で、発熱患者等対応加算は何件算定されているのか。

この数字を並べてみるんです。

もちろん、検査をした患者全員が加算対象になるわけではありません。

でも、検査が300件あるのに加算が極端に少ないのであれば、

「どうしてだろう」

と確認するきっかけにはなります。

逆も同じです。

加算件数が多ければ、対象患者の判定や必要な診療録記載が適切かを確認します。

ここで重要なのは、「もっと取れないか」ではありません。

診療実態とレセプトの数字が一致しているかを見ることなんです。

そして、施設基準も毎年確認してください。

令和8年度改定に対応した基本診療料・特掲診療料の届出様式は、地方厚生局から改めて公表されています。過去に届け出たから大丈夫、と考えず、改定後の要件と自院の現状を照合しておくことが大切です。

感染症対応は、患者さんから見ると「診察までの待ち方が違う」「別の場所へ案内された」という程度に見えるかもしれません。

でも、その裏側ではスタッフが感染を広げないために相当な手間をかけています。

その体制をきちんと整え、要件を満たしているのであれば、診療報酬上も正しく評価してもらう。

ここも、内科系クリニックでは一度しっかり点検していただきたいところです。

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