こんにちは。
M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。
今回は、予定入院や手術入院が多い中小病院に向けて、入院前の外来説明をどう活かすかをお話しします。
令和8年度改定では、入院診療計画について、入院前に外来で文書を提供し説明した場合も、入院後7日以内に行ったものと同様に取り扱うことが示されています。
これは、200床未満の病院にとって、とても大事な見直しです。
なぜなら、中小病院では、予定入院の業務が入院当日に集中しやすいからです。
入院受付。
病棟案内。
持参薬確認。
問診。
検査。
手術前説明。
同意書確認。
入院診療計画書の説明。
これらが入院当日に一気に重なると、患者さんも職員も慌ただしくなります。
特に、手術入院や検査入院では、外来の段階でかなり多くの説明が行われているはずです。
入院の目的。
手術や検査の内容。
入院予定日。
退院予定。
入院中の注意点。
退院後の通院予定。
こうした内容は、入院当日ではなく、外来の時点で説明できるものが多いです。
今回の改定を踏まえると、予定入院では、外来でできる説明を前倒しすることが重要になります。
たとえば、外来で入院が決まった時点で、医師が入院の目的と治療方針を説明する。
看護師が入院生活や退院後の注意点を補足する。
必要な文書を患者さんに交付する。
説明日と説明者を電子カルテに記録する。
入院予約情報と一緒に、病棟・医事課へ共有する。
この流れができると、入院当日の業務はかなり整理されます。
患者さんにとっても、入院当日に慌ただしく説明を受けるより、外来で落ち着いて説明を受けた方が理解しやすい場合があります。
ただし、外来で説明したからといって、入院当日に何もしなくてよいわけではありません。
入院前から患者さんの状態が変わることがあります。
予定していた治療内容が変わった。
入院期間の見込みが変わった。
退院後の生活支援が必要になった。
家族の介護状況が変わった。
持参薬や併存疾患の状況が変わった。
こうした場合は、入院時に再確認し、必要に応じて説明内容を更新する必要があります。
つまり、外来説明を活かすポイントは、
前倒しすることと、
入院時に変化を確認することの両方です。
200床未満の病院では、外来、入院受付、病棟、地域連携室が別々に動いてしまうことがあります。
外来では説明済み。
病棟では説明済みか分からない。
医事課では文書が保存されているか分からない。
地域連携室では退院支援に必要な情報が届いていない。
このような状態では、せっかく外来で説明していても、入院業務の負担軽減につながりません。
おすすめしたいのは、予定入院一覧に、
「入院診療計画説明済み」
「文書交付済み」
「説明日」
「説明者」
「入院時再確認必要」
といった項目を入れることです。
電子カルテで管理できるなら電子カルテで。
難しければ、入院予約リストや病棟申し送り表でも構いません。
大事なのは、外来で行った説明が、入院当日の現場に伝わることです。
今回の改定は、入院診療計画書を外来から入院までの流れの中で見直すチャンスです。
次回は、2日以内の短期入院で、文書説明や交付をどこまで省略できるのかについてお話しします。

