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2日以内の短期入院はどこまで省略できるか――短期滞在・検査入院・小手術の注意点(第4回/全6回)

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こんにちは。
M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

今回は、2日以内の短期入院における入院診療計画書の取扱いについてお話しします。

令和8年度改定では、入院期間が2日以内であると見込まれる場合、または3日以上の入院が見込まれていたものの結果的に2日以内となった場合で、診療並びに退院後の治療・生活に支障がないと認められる患者さんに必要な説明を行った場合は、総合的な入院診療計画の策定、文書による説明・交付を行わなくても差し支えないとされています。その場合は、診療録にその旨を記載する必要があります。

これは、短期入院を扱う中小病院にとって、実務上かなり大きな見直しです。

たとえば、短期滞在手術。
検査入院。
内視鏡治療。
小手術。
処置後の経過観察。
1泊2日の予定入院。

こうした入院では、入院診療計画書を作成し、文書で説明し、署名をもらい、保存するという流れが、現場の負担になっていたと思います。

入院したその日に検査や処置があり、翌日には退院する。
書類を整えるころには退院説明が始まっている。
署名漏れの確認に看護師や医事課が追われる。

このようなケースでは、今回の見直しは業務簡素化につながります。

ただし、ここで注意が必要です。

2日以内なら何でも省略してよい、という意味ではありません。

大事なのは、
「診療に支障がないか」
「退院後の治療に支障がないか」
「退院後の生活に支障がないか」
という視点です。

たとえば、同じ1泊2日でも、若い患者さんの予定検査入院と、高齢者の短期入院では意味が違います。

退院後の服薬管理が複雑な患者さん。
独居の患者さん。
認知機能に不安がある患者さん。
家族の介護力に課題がある患者さん。
退院後に訪問看護や介護サービスとの連携が必要な患者さん。

こうした場合は、2日以内の入院であっても、文書説明を省略してよいか慎重に判断する必要があります。

中小病院では、地域包括ケア病棟や回復期病棟を持っているところもあります。
そこでは、入院期間の長さだけでなく、退院後の生活への影響を見なければなりません。

短期入院だから軽い、とは限りません。

実務上は、自院の短期入院をいくつかのパターンに分けるとよいです。

予定された検査入院で、外来で説明済み、退院後の生活への影響が小さいケース。
これは、省略を検討しやすいと思います。

一方で、急な状態悪化による短期入院や、高齢者の一時入院、在宅療養中の患者さんの短期入院では、退院後の生活支援が重要になることがあります。

このようなケースでは、省略ありきではなく、文書説明を続けた方が安全な場合があります。

院内ルールとしては、
「2日以内は省略する」
ではなく、
「2日以内で、かつ診療・退院後の治療・生活に支障がないと判断できる場合に、省略を検討する」
と整理した方がよいです。

そして、省略した場合でも、診療録にはその理由を残します。

たとえば、
「入院期間2日以内の見込み。診療内容、退院後の注意点を説明。退院後の治療及び生活に支障がないと判断し、文書交付は省略」
というような記録です。

長い文章でなくて構いません。
大事なのは、あとから見たときに、なぜ省略したのかが分かることです。

今回の改定は、現場を楽にするための見直しです。
しかし、判断と記録がなければ、現場を守ることはできません。

次回は、紙保存から電子保存へ、電子カルテやスキャン運用で何を確認すべきかをお話しします。

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