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算定に向けた院長・事務長チェックリスト――届出、収支、退院支援、院内運用をどう整えるか(第6回/全6回)

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こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

最終回は、包括期充実体制加算を算定するために、院長先生と事務長さんが確認すべきポイントを整理します。

包括期充実体制加算は、1日80点、入院日から14日を限度として算定する加算です。単純計算では、1人あたり最大1,120点です。点数だけを見ると、病院経営を一気に変えるほどの大きな加算ではないかもしれません。

しかし、この加算の意味は、点数以上に大きいです。

なぜなら、算定できる病院になるということは、地域の高齢者救急、在宅医療、介護施設の後方支援、入退院支援の体制が一定レベルまで整っているということだからです。

まず確認したいのは、施設基準の入口です。

許可病床数は200床未満か。
地域包括医療病棟または地域包括ケア病棟を有しているか。
急性期病院一般入院基本料や急性期一般入院基本料を算定する病棟を持っていないか。
協力対象施設入所者入院加算、入退院支援加算1の届出があるか。
ここが最初のチェックです。

次に、介護施設との連携です。

原則として3以上の施設の協力医療機関になっているか。
急変時の連絡ルールがあるか。
施設ごとの担当窓口は決まっているか。
診療情報や急変時の対応方針を共有できているか。
カンファレンスやICT連携の運用が実態として回っているか。
ここは、形式ではなく運用が重要です。

次に、実績要件です。

自宅等からの緊急入院が直近3か月で15件以上あるか。
在宅患者緊急入院診療加算1から3が直近1年で合計12回以上あるか。
または、協力対象施設入所者入院加算1・2が直近1年で合計4回以上あるか。
救急搬送および下り搬送からの入院が全入院患者の8%以上あるか。
退院時共同指導料2と介護支援等連携指導料2の算定回数が、直近3か月で合計3回以上あるか。

このあたりは、医事課だけで確認するのではなく、地域連携室、病棟、在宅部門、リハビリ部門、栄養部門とも一緒に確認した方がよいです。

特に退院支援の実績は重要です。
包括期の病棟は、患者さんを受けるだけではなく、生活の場へ戻すところまでが役割です。
退院時共同指導や介護支援専門員との連携が弱いと、せっかく入院を受けても退院が進まず、病床が詰まってしまいます。

院内運用としては、次のような役割分担を明確にしておくとよいと思います。

医事課は、対象患者の算定確認と実績集計。
地域連携室は、介護施設、在宅医、急性期病院との窓口。
病棟は、入院時情報の確認と退院支援の早期開始。
リハビリ、栄養、薬剤、看護は、在宅復帰や施設復帰に向けた支援。
院長、副院長、看護部長、事務長は、地域でどの患者さんを受けるのかという方針決定。

このように、包括期充実体制加算は、病院全体で取り組む加算です。

最後に、院長先生と事務長さんにお伝えしたいことがあります。

この加算は、単に届出を出して終わりではありません。
地域の中で、自院がどのような役割を担うのかを明確にするための加算です。

200床未満の病院にとって、これから大切なのは、大病院と同じことをすることではありません。
在宅や介護施設から頼られ、急性期病院からも受け皿として期待され、退院後の生活まで支える病院になることです。

包括期充実体制加算は、その方向性を後押しする加算です。

まずは自院のデータを確認してください。
次に、介護施設や在宅医との関係を見直してください。
そして、院内で入院の入口と退院の出口をつなぐ運用を整えてください。

そこまでできれば、この加算は単なる80点ではなく、病院の地域での存在価値を高めるきっかけになるはずです。

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