こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。
今回は、電子的診療情報連携体制整備加算の施設基準について、クリニックで特に確認すべきポイントをお話しします。
まず、加算1・2・3に共通して大事になるのが、基本的な体制です。
厚生労働省資料では、施設基準として、オンライン請求を行っていること、明細書を患者さんに無償で交付していること、オンライン資格確認を行う体制を有していること、そして、オンライン資格確認等システムを利用して取得した診療情報を、診察室等で閲覧または活用できる体制を有していることが示されています。
ここで先生方に意識していただきたいのは、単に「オンライン資格確認を導入している」だけでは足りないということです。
大事なのは、診察室で医師が見られるかです。
受付の端末では確認できるけれど、診察室では見られない。あるいは、見ようと思えば見られるけれど、ログイン方法を医師が把握していない。こういう状態だと、制度が求める「診療情報を閲覧または活用できる体制」として、本当に十分なのか、少し不安が残ります。
ですので、まず確認すべきは、診察室で薬剤情報や特定健診情報などをスムーズに確認できるかです。
次に、マイナ保険証利用率です。
今回の施設基準では、マイナ保険証利用率が30%以上であることが示されています。
この点は、クリニックによって差が出やすいところです。
患者さんの年齢層、地域性、受付での声かけ、カードリーダーの置き場所、ポスターの見やすさなどによって、利用率は変わります。
私は、マイナ保険証の利用率については、単に「患者さんが使ってくれない」と考えるのではなく、受付の導線として見直すことが大切だと思っています。
たとえば、受付スタッフが毎回同じように案内しているか。
カードリーダーの場所がわかりやすいか。
患者さんが操作に迷ったときに、スタッフが自然に声をかけられるか。
こうした小さな運用の積み重ねで、利用率は変わってきます。
さらに、マイナポータルの医療情報等に基づき、患者さんからの健康管理に関する相談に応じる体制も求められています。
これも難しく考えすぎる必要はありません。
患者さんから「健診結果を見てもらえますか」「薬の情報は確認できますか」と聞かれたときに、院内でどう対応するのかを決めておくことが大事です。
最後に、掲示とウェブサイト掲載です。
施設基準では、明細書発行に関する事項、医療DX推進の体制に関する事項等について、医療機関の見やすい場所とウェブサイトに掲載することが示されています。
ここは、算定上の落とし穴になりやすいところです。
院内掲示はしているけれど、ホームページに載せていない。あるいは、ホームページには載せたけれど、古い医療DX推進体制整備加算の文言のままになっている。こういうことが起こりがちです。
今回の改定では、名称も制度も変わります。
掲示物、ホームページ、施設基準の届出、レセコンの設定が、同じ内容になっているかを確認してください。
次回は、加算1・2を目指す場合に避けて通れない、電子処方箋、電子カルテ、電子カルテ情報共有サービスについて、投資判断の考え方をお話しします。

