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施設基準のポイント――トリアージ基準、再評価時間、分類、流れをどう整備するか(第3回/全6回)

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こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

第3回は、院内トリアージ実施体制加算の施設基準についてお話しします。

この加算で一番大事なのは、「院内トリアージを行っています」と言えるだけでは足りない、という点です。

病院として、院内トリアージの実施基準を定め、定期的に見直していることが求められます。

実施基準に含める項目としては、トリアージ目標開始時間と再評価時間、トリアージ分類、トリアージの流れが示されています。

ここは、200床未満の病院にとって実務上の大きなポイントです。

まず、トリアージ目標開始時間です。

患者さんが来院してから、どのくらいの時間で最初の評価を始めるのか。

これを院内で決めておく必要があります。

もちろん、大規模救命救急センターのような体制を、すべての200床未満病院が持てるわけではありません。

しかし、自院の救急外来の実態に合わせて、「来院後、できるだけ速やかに状態を確認する」ための基準を持つことは必要です。

次に、再評価時間です。

ここは見落とされやすいところです。

院内トリアージは、最初に一度見て終わりではありません。

待っている間に患者さんの状態が変わることがあります。

最初は会話できていた方が、だんだんぐったりしてくる。

腹痛が強くなる。

呼吸が苦しくなる。

小児で顔色が悪くなる。

こうした変化を見逃さないために、一定時間後に再評価する流れを決めておく必要があります。

忙しい救急外来では、ここが一番難しいところです。

「誰かが見ているはず」と思っていると、誰も見ていなかったということが起こります。

だからこそ、再評価のタイミングと担当者を決めておくことが重要です。

次に、トリアージ分類です。

緊急度をどのように分類するか、院内で共通の考え方を持つ必要があります。

例えば、すぐに診察が必要な状態、早めに診察すべき状態、一定時間待機可能な状態、といった形で分類することが考えられます。

大切なのは、分類を難しくしすぎないことです。

現場で使えない基準では意味がありません。

200床未満の病院では、夜間や休日に限られた人数で対応することが多いです。

そのため、分類はできるだけ分かりやすく、迷ったときは安全側に判断できるものにしておくことが大切です。

そして、トリアージの流れです。

患者さんが来院してから、受付、初期確認、トリアージ、診察、再評価、会計まで、どのように進むのかを整理します。

ここは、フローチャートにしておくと分かりやすいです。

例えば、受付で主訴を確認する。

危険サインがあれば、すぐ看護師へ連絡する。

看護師がバイタルや症状を確認する。

緊急度を分類する。

必要に応じて医師へ直ちに報告する。

待機となる場合は、再評価時間を決める。

このような流れです。

このときに注意したいのは、医事課、看護師、医師がそれぞれ別々の理解をしていないかということです。

医事課は「いつもの順番で受付している」と思っている。

看護師は「重そうな患者さんがいれば呼んでほしい」と思っている。

医師は「危ない患者さんは先に上げてくれるはず」と思っている。

このような状態では、実際には仕組みとして機能しません。

院内トリアージの実施基準は、看護部だけで作るものではありません。

救急外来に関わる医師、看護師、医事課、夜間受付、場合によっては検査部門や放射線部門も含めて、現場で回る形にする必要があります。

また、定期的な見直しも重要です。

一度マニュアルを作って終わりではありません。

実際に運用してみると、必ず問題が出てきます。

夜間は看護師がすぐ行けない時間がある。

休日は受付の人数が少ない。

小児患者の対応で迷う。

高齢者の症状が分かりにくい。

待合での再評価が抜けやすい。

こうした現場の気づきをもとに、基準を見直していくことが大切です。

事務長さんには、ぜひ「マニュアルがあるか」だけでなく、「そのマニュアルが現場で使われているか」を確認していただきたいです。

紙はある。

ファイルもある。

でも職員が知らない。

夜間スタッフが見たことがない。

医事課に共有されていない。

これでは、施設基準対応としても、救急外来の安全管理としても不十分です。

院内トリアージの基準は、現場を縛るためのものではありません。

限られた人員の中で、安全に救急外来を運営するための支えです。

200床未満の病院こそ、無理のない、使える基準を作ることが大切です。

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