今回も診療録の記載として傷病名の項目についての注意点をお伝え致します。
傷病名について、個別指導時において過去に指摘があった例として、下記の重複している傷病名もあったようです。
・急性気管支炎と気管支炎 |
傷病名の記載漏れや重複は、診療報酬請求において査定や返戻の対象になります。また、医学的にはこの病名で十分と記載していた内容が、適応外の薬剤を処方していた場合は、当然査定の対象となります。
多くの病名が連なっているレセプトを見かけることがありますが、このような医療機関は、病名整理があまりされていないように思います。レセプト点検時もチェックを行っていると思いますが、この時点での点検は、病名漏れに注目しがちになっている可能性があります。そのためにも、レセプト点検前に一度病名整理を行っておくと、不要な病名を整理でき、査定や返戻を未然に防ぐことができるでしょう。

能見 将志(のうみ まさし)
診療情報管理士。中小規模の病院に18年間勤務(最終経歴は医事課長)。 診療報酬改定、病棟再編等を担当。診療情報管理室の立ち上げからデータ提出加算の指導まで行う。