チーム活動で、より質の高い仕事へ…「報連相」を意識して取り組んでいきましょう!
報連相は大事・・・ということはだれもがなんとなく感じていることでしょうが・・・では、的確なタイミングでの「報連相」はどのように教えていけばいいでしょうか?
報連相とは、「報告」「連絡」「相談」の1文字目をとったもので、仕事を円滑に進めるうえで必要不可欠なスキルです。
仕事の進捗具合や結果について上司や先輩等に伝えること
仕事の情報や今後の予定を関係者(上司や同僚等)に伝えること
疑問や問題が生じたときに上司や先輩等にアドバイスをもらうこと
・・・つまり、自分が指示された仕事や業務について、どこまで進んでいるか、問題は起きていないか、何か困っていないか、ということを発信するスキルになります。
医療現場・介護現場であれば、Teamで対応することが多く、それぞれにかかわりがある複数の職種があります。Teamで行う以上、仕事の進捗や小さな問題であっても情報を共有し、迅速に対応することにより、リスク回避の観点からも、とても重要なことです。
「報連相」は現場から発信されるものが多くなります。報告しやすい仕組みづくりが大事ですね。
- 報連相を妨げる要因の第一位は「上司の威圧感」
新人にとっては初めてのことが多く、上司は沢山の仕事を抱えている・・・というだけで、声をかけるタイミングを逸している場合があります。
例えば、「そんなことわかるでしょ!」「そのくらい自分で考えてやりなさい!」「もう!!」ということを言っていませんか? 上司の何気ない態度や一言で、「言えなくなる」状況を作ってしまっている可能性もあることを意識しましょう。
- 報連相の運用をルール化する
新人職員であれば、仕事を頼んだら、途中経過を報告するタイミングを指示し、アドバイスすることにより、「報連相」のタイミングを教えていくことも必要です。
例えば、「この書類の記入が終わったら報告してね」「検温が終わったら教えてね」という具合にです。また、仕事の期限「いつまでに実施する」ということを明確に伝えていくことも大事ですね。30分考えて先に進めない状況になったら、上司に相談する・・・など、ルール化してみましょう。
- 報連相をうまく活用するポイント
はじめは相談のタイミングを、「○○が終わったら声をかけてね」という形で進めると同時に、「どこまで進んでいるのか指示をした側から声をかけるようにしましょう。
私は、開始して間がないころと、半分程度進んでいるかな、というタイミングで声をかけるようにしていました。すると、指示が理解できているか、また仕事のテンポを把握することもできますし、イライラせずに済みます。そうすることにより、頻繁に声をかけることにもなり、困っていることに早く気付くこともできます。理解度や進捗状況、その人の作業スピードに応じて、一人でできる範囲を少しずつ増やしていくこともできます。
最後に、伝え方のポイントです。短時間で端的な報連相を心がけていきましょう。
- 結論から伝える
「~~についてのご相談です」「~~の件でご報告です」という風にまずどんなことを話そうとしているのか、ということを先に伝えるようにしましょう。
- 事実を伝える
事実を伝え、「あなたはどう思うのか?」と聞かれたときにのみ、あなたの意見を述べるようにしましょう。
仕事はどんなものでも一人で完結していくことはできません。チームで活動することで、より質の高い仕事ができることを理解し、「報連相」を意識して取り組んでいきましょう。
長 幸美(ちょう ゆきみ)
(株)M&Cパートナーコンサルティング パートナー
(株)佐々木総研 医業経営コンサルティング部 シニアコンサルタント
20数年の医療機関勤務の経験を活かし、「経営のよろず相談屋」として、医療・介護の専門職として、内部分析・コンサルティングに従事。