こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。
今回は、認知症グループホームの計画作成担当者についてです。
資料4では、人材確保が難しく、経営状況も厳しい1ユニットの事業所を念頭に、計画作成担当者の配置要件を見直すことが提案されています。
この論点は、現在の基準、これまでの見直し、今回の提案を順番に読むと、理解しやすくなります。
過去の改定と、今回の提案を区別します
資料には、2021年度改定で計画作成担当者の配置を、ユニットごとから事業所ごとへ見直した内容が、参考として掲載されています。
このページの「改定後」は、2027年度改定の結果を示しているわけではありません。すでに行われた見直しの説明です。
資料に示された現行の概要では、計画作成担当者を事業所ごとに1人以上配置し、最低1人は介護支援専門員とする仕組みになっています。今回の議論は、この現在の配置を前提として、さらにどのような対応が必要かを検討するものです。
こうした過去の制度説明が入るのは、現在の課題に至る経緯を確認するためです。見出しだけで判断せず、資料の作成年や改定年度も確認したいところです。
人材確保の難しさが、地域でのサービス継続に関わっています
資料には、計画作成担当者の充足状況を調べた結果が示されています。
地域別の集計では、中山間地域等で、他の地域より不足感が大きい状況が示されています。ただし、地域別やユニット数別で集計対象が異なるため、数字を比較するときは回答数も確認する必要があります。
今回の論点は、介護支援専門員等を確保しにくい地域において、計画作成担当者の確保が、事業所の継続的なサービス提供に影響するというものです。
職員を募集しても確保できない場合、基準を満たすこと自体が事業継続の課題になり得ます。資料は、その問題を、ケアの質との関係も含めて取り上げています。
計画作成には、日々の生活を把握する機能があります
資料では、グループホームの計画作成において重要なこととして、日々の状態変化や暮らしの様子を踏まえた継続的なアセスメント、多職種との情報共有、本人・家族との関係構築などを挙げています。
計画書を作成する作業だけでなく、日常の生活から必要な支援を考え、関係者と共有し、変化に応じて見直す機能があるということです。
今回の対応案も、こうしたケアの質の確保を前提にしています。
そのうえで、人材の確保が困難で、かつ経営状況が厳しい1ユニット事業所について、持続的なサービス提供を図る観点から、計画作成担当者である介護支援専門員の配置要件の見直しを検討してはどうかとしています。
対象として示されている事情は限定されています。すべてのグループホームで、計画作成担当者を置かなくてよくなるという提案ではありません。
また、今回の対応案には、外部委託、複数事業所での兼務、資格要件の変更など、具体的な代替方法までは示されていません。その内容を推測して、決まったことのように伝えることは避ける必要があります。
人を確保する方法と、機能を維持する方法を考える論点です
私が読み取るのは、配置人数や資格の形式と、計画作成が担う機能を、あわせて検討しようとする方向です。事業を続けるための対応が、利用者の状態把握や支援の見直しを弱めないことが重要になります。
事業所では、計画作成担当者が実際に担っている業務と、他の職員との情報共有の方法を整理しておくとよいでしょう。今後具体案が示された際、何を維持しなければならないかを確認する材料になります。

文責:株式会社M&Cパートナーコンサルティング
原稿作成日:2026年10月19日
本稿は第269回の公開資料に基づく解説で、議事録は反映していません。検討段階の内容を含むため、最新の公式資料・通知等はご自身でも確認してください。
