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定期巡回を開設し、地域で続けるには――開設時の配置基準と市町村を越えた提供体制(第3回/全12回)

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こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

今回は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の新規開設と、地域でサービスを続けるための体制について見ていきます。

資料1では、新たな事業所を開設する際、必要な利用者数や職員数の見通しが立ちにくいことが課題として示されています。地域に必要なサービスであっても、開設当初から安定して運営できるとは限らない。その難しさを踏まえた論点です。

利用者が増えるまでにも、提供体制は必要です

定期巡回は、日中と夜間を通じて、定期的な訪問や必要に応じた対応を行うサービスです。

新たに開設する場合も、サービスを提供するための職員を確保する必要があります。一方で、利用者は開設直後から十分に集まるとは限りません。サービスが地域に知られていないことや、利用対象となる方が広い範囲に点在していることなども、利用者確保の難しさにつながります。

資料の調査では、新規開設を阻害する要因のうち、経営・収支面の課題として「必要な利用者数や職員数の見通しが立てづらい」とする回答が80.4%で最多でした。回答数は97です。

この数字は調査に回答した範囲の結果ですが、職員確保と利用者確保を同時に進める難しさを示す材料として掲載されています。

開設時の事情を踏まえ、配置基準を検討する案です

資料では、地域密着型で包括報酬のサービスには、新規開設時の人員配置に特例があるものの、定期巡回には現状そのような特例がないことが指摘されています。

今回の対応案は、地域の実情により新規開設時の利用者確保が難しいなど、やむを得ない状況となった場合に、訪問介護員等の配置基準の見直しを検討してはどうか、という内容です。

ここでは、新規開設という時期と、利用者確保が困難であるなどの事情が示されています。すべての定期巡回事業所について、人員を減らせるようにするという提案ではありません。

具体的にどの基準を、どの期間、どのような条件で見直すのかについて、この対応案だけで確定した取扱いを読み取ることはできません。まずは、開設当初の実態を制度上どう扱うかが検討対象になった、と理解するのが適切です。

市町村を越えて支える実態も、別の論点です

もう一つ取り上げられているのが、区域外でのサービス提供です。

地域密着型サービスでも、利用者が居住する市町村から区域外指定を受け、複数の市町村にまたがってサービスを提供している事業所があります。

資料は、利用者のニーズに応じた提供体制の確保と、中山間・人口減少地域の事業運営の安定化という観点から、こうした事業所の評価をどう考えるかと問いかけています。

同様の論点は、小多機と看多機の資料にもあります。必要なサービスを支える範囲が、一つの市町村の中だけでは収まりにくい地域があることを踏まえた検討です。

ただし、区域外指定を受けずに自由に利用者を受け入れてよい、という話ではありません。また、今回の資料で新たな評価の要件が示されたわけでもなく、人口減少・サービス需要の変化に応じた提供体制の議論につなぐとされています。

開設時と、地域で続ける段階の課題を分けて考えます

私がここから読み取るのは、地域で必要なサービスを整備するために、開設当初の事情と、その後の地域での提供実態を、それぞれ制度にどう反映するかという方向です。

事業所では、開設後の利用者数の推移や、サービスを提供する地域、移動時間などを整理しておくとよいでしょう。今後の議論で、どのような事情が評価や基準見直しの対象になるのかを確認しやすくなります。

第3回 定期巡回を開設し、地域で続けるには――開設時の配置基準と市町村を越えた提供体制の漫画

文責:株式会社M&Cパートナーコンサルティング

原稿作成日:2026年10月19日

本稿は第269回の公開資料に基づく解説で、議事録は反映していません。検討段階の内容を含むため、最新の公式資料・通知等はご自身でも確認してください。

出典:資料1・16〜17ページ、資料2・17ページ、資料3・13ページを基に解説を作成。