こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。
今回は、医療機関の受付で避けて通れなくなった「マイナ保険証」と「資格確認書」についてお話しします。
「結局、今は何を見ればいいの?」
受付の方から、そんな声を聞くことがあります。
制度が何度も変わりましたから、無理もありません。以前の健康保険証、マイナ保険証、資格確認書、資格情報のお知らせ……。似たような言葉がたくさん出てきて、患者さん自身も混乱されています。
でも、2026年現在の基本は、意外とシンプルです。
■基本は「マイナ保険証」か「資格確認書」
医療機関の窓口で患者さんの保険資格を確認する方法は、原則として次の2つです。
マイナ保険証を持っている方は、マイナ保険証。
マイナ保険証を持っていない方などは、資格確認書。
まずは、この2本立てだと覚えてください。
従来の健康保険証は、2025年12月1日で有効期限が終了しました。
その後、「古い保険証を間違えて持ってきた患者さん」への経過的な取扱いも行われていましたが、それも2026年7月31日で終了しています。
ですから、2026年8月以降の受付では、
「以前の保険証を持っているから、これでいいですね」
とはならないわけです。
■資格確認書は「保険証の代わり」と考えると分かりやすい
マイナ保険証を使わない患者さんには、「資格確認書」が交付されます。
見た目や様式は保険者によって異なりますが、受付実務では、従来の健康保険証に近いものだと考えると分かりやすいでしょう。
患者さんが有効な資格確認書を持って来られたら、それを使って資格確認を行います。
ここで大切なのは、
「マイナンバーカードを持っていない患者さんは、保険診療を受けられない」わけではない
ということです。
マイナ保険証を利用していない方にも、きちんと保険診療を受けるための仕組みが用意されています。
■受付で一番避けたいのは「患者さんごとに対応が変わること」
私が医療機関の現場で特に気になるのは、制度そのものよりも、スタッフによって説明が違ってしまうことです。
あるスタッフは、
「マイナンバーカードをお願いします」
別のスタッフは、
「資格確認書でも大丈夫です」
さらに別のスタッフは、
「前の保険証でもいいと思います」
となってしまう。
これでは患者さんも混乱しますし、受付スタッフ同士も不安になります。
まず院内で、
現在の受付の入口は「マイナ保険証」または「資格確認書」
という基本を共有しておきましょう。
■マイナ保険証だからといって「必ず正常に読める」とは限らない
もう一つ、ぜひ覚えておいていただきたいことがあります。
患者さんがマイナ保険証を持ってきても、必ずスムーズに資格確認できるとは限りません。
カードリーダーの不具合、通信障害、ICチップの問題、保険者側の資格情報の登録タイミングなど、いろいろな理由で確認できないことがあります。
だから、
「カードリーダーで確認できなかった=無保険」ではありません。
ここは非常に大切です。
そして、確認できない場合には、別の資格確認方法が用意されています。
これについては第3回以降で詳しくお話しします。
■まず受付スタッフ全員で「今のルール」を共有しましょう
制度が変わるたびに、「また変わったの?」と思うこともあるでしょう。
でも、患者さんにとって受付は、その医療機関の最初の窓口です。
受付で、
「大丈夫ですよ。確認方法がありますからね」
と言ってもらえるだけでも、患者さんは安心します。
制度を全部暗記する必要はありません。
まずは、
①基本はマイナ保険証
②マイナ保険証を使わない方などは資格確認書
③旧健康保険証の経過的な取扱いは終了
④マイナ保険証が読めなくても、すぐに10割負担とは限らない
この4点から院内で共有してみてください。
次回は、受付で最も混同しやすい「資格確認書」と「資格情報のお知らせ」の違いについてお話しします。
(制度内容は2026年9月時点)

