こんにちは。村上佳子です。
最終回は、数字の話をしたいと思います。
増収・増患対策をするとき、
「最近、患者さんが増えた気がする」
「今月はすごく忙しかった」
という感覚だけで経営を判断していないでしょうか。
もちろん現場感覚も大切です。
ただ、経営改善を続けていくためには、
毎月、同じ数字を見る
ことをおすすめします。
常勤医師1名体制の内科系クリニックであれば、まずは次の7つから始めてみてください。
1つ目は、新患数です。
毎月、新しく来院した患者さんが何人いるのか。
ただし、新患が増えればそれで良いわけではありません。
2つ目は、実患者数です。
その月に何人の患者さんを診療したのか。
新患が増えているのに実患者数が増えていないのであれば、来なくなっている患者さんも多い可能性があります。
3つ目は、延べ患者数です。
実患者数と合わせて見ることで、患者さんがどのくらいの頻度で受診しているのかが見えてきます。
4つ目は、患者単価です。
患者数は多い。
毎日忙しい。
でも売上があまり伸びていない。
そのような場合には、診療内容や算定状況を確認してみる必要があります。
5つ目は、診療時間当たりの患者数です。
内科系クリニックでは、
「午前中は非常に混むけれど、午後は空いている」
「月曜日だけ混む」
といった偏りもあります。
曜日別、時間帯別に確認すると、予約枠や診療時間の改善につながります。
6つ目は、受診中断患者数です。
特に高血圧、糖尿病、脂質異常症など、継続管理が必要な患者さんについて、
「本来の受診予定日を過ぎても来ていない患者さん」
がどのくらいいるのかを確認します。
そして7つ目は、院長先生の診療以外の業務時間です。
これを測っているクリニックは少ないのですが、とても重要です。
書類作成に何時間。
カルテ入力に何時間。
スタッフからの確認対応に何時間。
患者説明用の資料作成に何時間。
もし院長先生が毎日1時間、医師でなくてもできる仕事をしているのであれば、それは大きな改善余地です。
ここまで7回にわたって、常勤医師1名体制の内科系クリニックの増収・増患についてお話ししてきました。
私が一番お伝えしたいのは、
「増収・増患=患者さんをたくさん集めること」ではない
ということです。
自院に合った患者さんに見つけてもらう。
必要な患者さんに継続して受診してもらう。
健診や検査から必要な診療へつなぐ。
提供している医療を正しく診療報酬として評価してもらう。
そして、院長先生が医師にしかできない仕事に集中できる体制をつくる。
こうした一つ一つの改善が、結果として増収・増患につながります。
常勤医師1名体制だからこそ、
「とにかく患者数を増やす」
という考え方には限界があります。
大切なのは、
限られた診療時間の中で、誰に、どのような医療を、どのような仕組みで提供するのか。
これを明確にすることです。
まずは自院の数字を毎月見てみてください。
新患。
継続患者。
患者単価。
診療時間。
院長先生の業務時間。
数字を並べてみると、
「うちの内科系クリニックは、どこを改善すればよいのか」
が少しずつ見えてくると思います。

