こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。
施設基準を管理している事務長さんや医事課の方からすると、「職員が1人辞めた」「急に休職になった」という話はドキッとしますよね。
施設基準を割ってしまったのではないか。
すぐ変更届を出さないといけないのではないか。
今回の疑義解釈その11では、そうした現場に関係する考え方も示されました。
多職種の人数にも「一時的な変動」の取扱い
看護要員の配置については従来から、暦月で1か月を超えない期間について1割以内の一時的な変動であれば、その都度届出をする必要がないという取扱いがあります。
今回問題になったのは、
「看護・多職種協働加算などに出てくる『看護職員を含む多職種の数』にも同じ考え方を使っていいのか?」
という点です。
答えは「よい」です。
つまり、対象となる多職種の人数についても、一定範囲の一時的変動であれば同様に扱えることが確認されました。
これは、現場にはありがたい整理だと思います。
採用した職員が予定どおり入職しない。
突然退職者が出る。
育児や病気で休職に入る。
人員配置は、いつも計画どおりにはいきません。
ただし、「1割以内なら何か月でもいい」という話ではありません。
あくまでも暦月で1か月を超えない一時的な変動です。
施設基準を管理する際は、単純な人数だけでなく、「いつから」「どの程度」「どれくらいの期間」不足しているのかまで管理しておきましょう。
「常時検査可能」は24時間即時検査とは限らない
もう一つ興味深いのが、精神科慢性身体合併症管理加算です。
施設基準には「一般血液検査が常時行える体制」とあります。
「常時」と書いてあると、
「夜中でも検査技師を配置して、すぐ結果が出せないといけないのでは?」
と考えてしまいますよね。
でも今回、かなり実務的な回答が示されています。
院内で採血し、検査を外部委託しているケースで、委託先の営業時間内なら当日、営業時間外なら翌営業日に結果が通知される体制でも基準を満たします。
また、院内検査の場合でも、診療時間外に採取した検体を翌診療日に検査して結果が判明する体制で構いません。
つまり、「常時」という言葉を、
「24時間いつでも即時に結果が出ること」
と読む必要はないということです。
必要なときに検体を採取し、所定の検査につなげられる体制が確保されているか、という実態を見るわけですね。
施設基準は「厳しく読みすぎる」のも問題
施設基準というと、どうしても、
「少しでも条件を外れたらアウト」
と思いがちです。
もちろん、勝手に緩く解釈してはいけません。
ただ、今回の疑義解釈を見ると、厚生労働省自身が、医療現場の実態を踏まえて運用できるよう整理している部分があります。
だからこそ重要なのが、自院で判断根拠を残しておくことです。
人数が一時的に減少したなら、その期間と人数。
外部委託検査なら、検体採取から検査結果が戻るまでの運用。
これを説明できる状態にしておくことが、立入検査や適時調査への備えにもなります。
「届出をしたから終わり」ではなく、施設基準は日々の運用で維持するものです。
今回の疑義解釈を機に、もう一度、自院の管理方法を確認してみてください。

