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算定継続のための院長チェックリスト――掲示・連携・BCP・データ提出をどう整えるか(第5回/全5回)

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M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

5回にわたって、令和8年度診療報酬改定における機能強化加算の見直しについてお話ししてきました。最終回の今回は、先生方が自院で何を確認すればよいか、実務のチェックポイントとして整理します。

まず、機能強化加算の基本に戻りましょう。

機能強化加算は、かかりつけ医機能を有する医療機関における初診を評価するものです。必要に応じて、他院受診や処方薬の把握、服薬管理、専門医療機関への紹介、健診結果の相談、保健・福祉サービスの相談、診療時間外を含む緊急時対応方法の情報提供などを行い、それができる旨を院内やホームページ等に掲示し、必要に応じて患者さんに説明することが求められています。

つまり、最初のチェックポイントは、掲示と説明です。

院内掲示はありますか。ホームページにも掲載していますか。内容は古くなっていませんか。時間外対応の連絡方法、紹介先、相談対応の内容が、患者さんにわかる表現になっていますか。

次に、連携体制です。

専門医療機関への紹介先は整理されていますか。病院との連携ルートは明確ですか。薬局との連携はできていますか。患者さんが他院で処方されている薬を確認する流れはありますか。看護師や受付スタッフが、情報把握をどこまで行うのかも決めておきたいところです。

3つ目は、BCPです。

今回の見直しでは、業務継続計画を策定し、その計画に従って必要な措置を講じること、定期的に見直しを行い、必要に応じて変更することが求められています。

BCPでは、最低限、次のことを確認してください。

災害時の責任者は誰か。院長と連絡が取れないときの代行者は誰か。停電時に診療を続けるのか。電子カルテが使えない場合の紙運用はあるか。在宅患者さんへの連絡順位は決まっているか。薬局や病院、訪問看護との連絡先は最新か。休診情報を患者さんにどう知らせるか。

厚労省は、災害拠点病院以外の医療機関向けにBCP作成の手引きやチェックリストを公開していますので、自院の規模に合わせて活用するとよいでしょう。

4つ目は、外来データ提出加算・在宅データ提出加算への準備です。

機能強化加算の見直しでは、外来データ提出加算または在宅データ提出加算の届出を行っていることが望ましいとされています。 今すぐ必須ではないとしても、今後の流れを考えると、早めに準備状況を確認しておくべきです。

レセコン会社に対応状況を確認しましたか。電子カルテとの連携は問題ありませんか。試行データ作成やエラーチェックの支援は受けられますか。院内の担当者は決まっていますか。データ提出を見据えて、病名整理や算定内容の整合性を確認していますか。

5つ目は、外来医師過多区域等に関する制度変更への理解です。

特に新規開業、分院展開、移転、承継を検討している先生は、地域で求められる医療機能と、自院が担う役割を整理しておく必要があります。施設基準上も、期限付き指定を受けた診療所以外であることが示されています。

最後に、疑義解釈・訂正通知の確認です。

診療報酬改定では、告示や通知が出た後も、疑義解釈や訂正通知が随時出ます。厚労省の令和8年度改定ページでも、疑義解釈その1からその5、訂正通知などが掲載されています。いったん確認して終わりではなく、改定後しばらくは定期的に情報を追いかけることが大切です。

ここまでをまとめると、院長先生に確認していただきたいのは、次の5つです。

掲示は最新か。
連携体制は説明できるか。
BCPは実際に動ける内容か。
データ提出の準備状況を把握しているか。
疑義解釈・訂正通知を追っているか。

機能強化加算は、地域の患者さんにとって「このクリニックは、日頃から相談でき、必要なときには専門医療機関につないでくれ、いざというときにも一定の対応を考えている」という安心感につながる加算です。

今回の見直しを、単なる事務負担と捉えるのではなく、自院のかかりつけ医機能を見直す機会にしていただきたいと思います。

令和8年度改定では、クリニックにも、より明確な体制整備が求められる流れになっています。ですが、決して難しいことばかりではありません。まずは、院内掲示、連携先リスト、BCP、データ提出の確認。この4つから始めてみてください。

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