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ベースアップ評価料の対象職員が拡大。医療事務・受付スタッフも含めて考える時代へ(第3回/全5回)

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こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

今回は、令和8年度ベースアップ評価料の中でも、現場に大きく関係する「対象職員の範囲」についてお話しします。

今回の改定では、ベースアップ評価料の対象となる職員の考え方が広がりました。厚生労働省の資料では、医療機関等に勤務する幅広い職員の人材確保と確実な賃上げを実施する観点から、ベースアップ評価料の対象職員を拡大するとされています。具体的には、事務職員、40歳未満の医師・歯科医師・薬局薬剤師も対象とする一方で、経営者や役員等は除かれます。

これは、クリニックの実務にとって、とても大きな意味があります。

これまでは、「医療事務さんは対象に入れてよいのですか」「受付スタッフまで含めるのですか」「看護師さんだけを対象にすればよいのですか」といったご相談がありました。今回の改定では、医療機関で働く幅広い職員さんを対象に、賃金改善を考える方向がより明確になったといえます。

クリニックの現場を考えると、これは自然な流れだと思います。

患者さんの受付、電話対応、会計、レセプト、予約管理、書類対応。こうした業務を担う医療事務・受付スタッフさんがいなければ、診療はスムーズに回りません。看護師さんや技師さんだけでなく、事務スタッフさんも含めて、医院全体で医療を支えているのです。

ですから、ベースアップ評価料を考えるときには、「どの職種を対象にするか」だけではなく、「医院として、どのような考え方で職員さんに還元するか」を整理しておくことが大切です。

もちろん、全員に同じ金額を支給しなければならない、という話ではありません。常勤かパートか、勤務時間数、職務内容、役割、現在の給与水準などによって、配分の考え方は変わります。

ただし、大切なのは、後から説明できることです。

なぜこの職員さんにこの金額なのか。
なぜ常勤とパートで配分方法を変えたのか。
なぜ基本給ではなく手当で対応したのか。

こうした点について、医院として説明できる設計にしておく必要があります。

また、賃上げの方法にも注意が必要です。基本給を引き上げれば、賞与や時間外手当、社会保険料にも影響します。一方で、手当で対応する場合は、継続性や職員さんへの伝わり方を考える必要があります。

職員さんから見ると、「一時的な支給なのか」「今後も続く処遇改善なのか」は、とても大きな違いです。人材確保や定着を考えるなら、単にお金を配るだけでなく、医院としてのメッセージも大切になります。

今回のベースアップ評価料は、診療報酬の話であると同時に、クリニックの人事・給与制度を見直すきっかけにもなります。

受付さんも、医療事務さんも、看護師さんも含めて、医院全体でどう処遇改善を進めるか。

この視点で、制度を活用していただきたいと思います。

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