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「Genspark Autopilot Agent」について

今や誰もがほぼ毎日耳にする生成AI「ChatGPT」ですが、世に出たのは2022年11月30日のことでした。OpenAIという研究団体がChatGPTの公開版をリリースし、誰でも試用できる形で提供が開始されました。

ChatGPTは言わば、コンピューターと自然な対話ができるように、膨大なテキストデータで訓練されている「AI相談相手」です。調べたい内容や疑問に柔軟に答え、プログラミングのコード修正やエラー解決なども行ってくれます。

実用例:Excel操作やデータ処理

例えば、Excelで「A列に表示されている内容の中で、福岡県というワードが記載されているセルだけの平均をG5のセルに表示するにはどうしたらいいか」「B列に表示されている人名をすべて偽名に変更したいのだけど、どうしたらいいか」といった完全に自然な言語で記載された疑問文にも、「以下に示す関数をExcelに転記してください」といった形で明快な解答を示してくれます。

これまでネットで調べながら行っていた作業が一瞬で解決することができ、メール作成やアイデア出し、さらには暇つぶしの話し相手にすらなってくれます。このような機能を業務に役立てる方法について、現在ではオンラインセミナーがあちこちで開催されています。

新ツール「Genspark Autopilot Agent」の登場

そんな「相談相手」として非常に優秀になってきたAIですが、「Genspark Autopilot Agent」(ジェンスパークオートパイロットエージェント)という新しいシステムが注目を集めつつあります。このシステムは、調査や情報収集を代わりに行ってくれる仕組みです。

例えば情報や仮説の真偽を確かめる際、我々がインターネットで情報を収集し、分析して判断する作業を「Genspark Autopilot Agent」が代行してくれます。

具体例:情報収集の効率化

例えば「病院で勤務するためには車の免許が必要」という文言を入力して実行すると、5分から10分後には複数の情報源を基にした結果が表示されます。

「129の情報源を検討した結果、病院で働くために運転免許が必要であるという声明は、特定の職務や状況において部分的に支持されることがわかりました。特に訪問看護や地方の病院での業務では運転免許が求められるケースが多い一方で、すべての病院職位に普遍的に適用されるわけではないことが確認されました」

このように検証結果が提示され、使用された情報源も示されるため、確認作業も効率的に行うことができます。

業務効率化と未来への期待

ChatGPTと併せて、このようなシステムを業務で活用することで、時間効率が格段に向上します。業務を一度分解し、こうしたシステムの活用を念頭に再構築していくことで、全く新しいオペレーションが生み出されることが期待されます。

原田 和将

一般社団法人 アジア地域社会研究所 所属
介護現場での管理者としての経験を活かした職員研修、コーチングを中心に活動。コーチングはITベンチャーなど多岐にわたる業態で展開。国立大学での「AIを活用した介護職員の行動分析」の実験管理も行っており、様々な情報を元にした多角的な支援を行う。