当院(在宅療養支援病院)は、看護小規模多機能型居宅介護を利用している患者1名に、自宅と利用中の施設を交互に訪問診療を実施しています。
1️⃣ 訪問診療料は、「同一建物居住者」とはならないため「同一建物居住者 以外の場合」の888点となると思いますがいかがでしょうか?
2️⃣ また、医学総合管理料は「施設入居時等医学総合管理料」1人2,600点、または「在宅時医学総合管理料」1人3,700点のどちらを算定できるでしょうか?
1️⃣ 自宅への訪問診療料については、同一建物居住者以外の場合の点数で問題ありません。看護小規模多機能型居宅介護に宿泊している際はサービス利用前30日以内に患家に訪問診療を算定している医療機関の医師(※)が診察した場合に限り、利用後30日までの間は算定できます。また、医療機関の退院日から当該サービスの利用を開始した患者については利用開始後30日までの間、サービス利用開始前の当該点数にかかわらず、退院日を除き算定できます。ただし、どちらの場合も末期の悪性腫瘍患者については30日を超えて算定できます。
※宿泊サービス利用時の場合は看多機事業所は当該サービス提供施設における医師の場合は除かれますのでご注意ください。
2️⃣ 施設入居時等医学総合管理料の対象者として、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者住宅、認知症対応型共同生活介護事業所等が掲げられており、看護小規模多機能型居宅介護は該当しておりません。よって、在宅時医学総合管理料を算定して良いと考えます。
能見 将志(のうみ まさし)
(株)M&Cパートナーコンサルティング 専門研究員
診療情報管理士。中小規模の病院に18年間勤務(最終経歴は医事課長)。
診療報酬改定、病棟再編等を担当。診療情報管理室の立ち上げからデータ提出加算の指導まで行う。