師走になりましたね。昔は年末のご挨拶にお歳暮にとお忙しい時期でしたが、今年の年末、皆様は如何お過ごしでしょうか?
このところ、ご相談が増えているのが医療法人の解散をはじめ、どのようにクリニックをしまっていくか、次の世代につないでいくか・・・というご相談です。
秋から冬に向けて何となく寂しいハナシが多いのですが・・・
そんな最中、弊社でも、スタッフ向けの接遇研修を行いました。
悩ましい出来事が多い現在・・・様々なご相談が寄せられてきますが、「困った時の○○」になれるように、接遇研修を社内で受講しました。
さて、詳細は別のコラムを見ていただきたいのですが、医療機関の中で、如何差別化するかということを少し考えてみたいと思います。
■少子高齢化への対応・・・
少ない働き手でどう対応していくか・・・ということを以前のコラムでも話をしたことがあると思います。しかしながら、診療所の診療内容により、様々に変化することを目の当たりにしております。
例えば、「内科」の場合、高齢化が進み、在宅医療の検討をせざるを得なくなりました。そうなると、医療機関の看護師をはじめとするスタッフさんの働き方は変わってきます。
「小児科」や「産婦人科」の場合もそうですね。単に患者さんの具合が悪くなり来院された患者さんを診察するというより、日常的な「喘息」の管理や「アレルギー」の管理・対応方法の指導、また、出産した後のママのケアや子供さんのケア、そしてママの不安をどうサポートするのか・・・これまでの発想とは少し変えていく必要があるかもしれません。
つまり、単に診療所の中で患者さんを待っている時代ではなくなっているのです。
■診療所スタッフはこれまで通りでよいのか?
スタッフさんの中には、「お金のことは院長に話をしてください」や「先生の指示がないから・・・言われたとおりにやってます!!」といわれることがあります。
しかし、本当にそれでよいのでしょうか?
医療DXについて、「私はわからないから・・・」という事務職員さんが大勢いらっしゃいますが、本当にいいのかな・・・と疑問になります。何故なら、改定により実績数値など、算定基準に満たされているかどうか・・・ということをしっかりと把握していく必要がでてきているからです。
「分からない!」と言ってしまうと、そこで終わってしまいます。今回の改定の流れにも前向きに取り組んでみるという姿勢は、実は仕事だけでなくても、心に残る応対にもとても大事な要素です。
■事務職員ならではの仕事は何でしょうか?
医師や看護師等の医療専門職の皆さんは国家資格の中でしなければならないこと・・・つまり、役割と責任範囲が決められています。しかし、事務仕事は国家資格はなく、誰でもできるようなものじゃないかと思われる方もあると思います。
さて、それでは、皆さんは、皆さんの医療機関の医療専門職の仕事内容、そして皆さんの事務作業内容を意識されたことがおありになるでしょうか?
その医療専門職同士の間には、壁を感じることもあります。多職種連携がうまくいかない医療機関は、この壁が超えられないところにも課題があると思うです。
事務職員は資格がなくてもできるから・・・と軽くみられることがあるかもしれませんが、専門職ではないからこそ、専門職の間に入り隙間を埋めていくこともできます。患者さんに対しても、ほんのちょっと歩み寄り、私自身に何ができることは無いか・・・考えてみることができると、少し変わってくるのではないでしょうか。
その時の根底にある大切にしてもらいたいことがあります。
次回に続く
長 幸美(ちょう ゆきみ)
(株)M&Cパートナーコンサルティング パートナー
(株)佐々木総研 医業経営コンサルティング部 シニアコンサルタント
20数年の医療機関勤務の経験を活かし、「経営のよろず相談屋」として、医療・介護の専門職として、内部分析・コンサルティングに従事。