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「強化型在支診」は常勤医師1名でも目指せるのか――まず知っておきたい、在支診の4つの区分(第1回/全8回)

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こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

今回から7回にわたって、「強化型在支診」についてお話ししていきます。

最初に、常勤医師1名の内科系クリニックの院長先生から、よく聞く言葉があります。

「強化型って、在宅専門の大きなクリニックが取るものでしょう?」

確かに、自院だけで強化型を目指す「単独型」であれば、在宅医療を担当する常勤医師3名以上が必要です。院長先生1人のクリニックが、そのためだけに医師を2名採用するというのは、なかなか現実的ではありません。

でも、強化型にはもう一つ、「連携型」があります。

複数の医療機関で在宅医療を支える仕組みを作り、連携全体で在宅医療を担当する常勤医師を3名以上確保する方法です。

令和8年度の届出上、在支診は大きく「支援診1=単独型機能強化型」「支援診2ア=連携型機能強化型ア」「支援診2イ=連携型機能強化型イ」「支援診3=従来型」に整理されています。

この中で、常勤医師1名のクリニックが現実的に目指すとしたら、まず支援診3の体制を整え、在宅医療の経験と実績を積んだうえで、最終的に連携型機能強化型の「支援診2ア」を目標にする、という流れが分かりやすいと思います。

ただし、ここで一つ大事なことがあります。

制度上、「支援診3を一定期間続けないと支援診2アにはなれない」という決まりはありません。最初から必要な体制と実績がそろっていれば、直接、強化型を届け出ることも制度上は可能です。

でも、これから在宅医療を始める常勤医師1名のクリニックであれば、私は段階を踏んだ方がよいと思います。

なぜなら、強化型で本当に難しいのは「届出書を書くこと」ではないからです。

患者さんから夜間に電話があったらどうするのか。急変したら誰が往診するのか。訪問看護師さんとはどう連絡を取るのか。入院が必要になったら、どの病院にお願いするのか。そして、ご本人が希望されたら自宅での看取りまで対応できるのか。

こうした一つ一つを、実際に動く仕組みにしなければなりません。

さらに令和8年度から、連携型機能強化型は「ア」と「イ」に分かれました。

両方とも連携型機能強化型ではあるのですが、往診料の加算、在宅ターミナルケア加算、在宅時医学総合管理料などで機能強化型として高い評価を受けられるのは「ア」です。

その「ア」には、従来の要件に加えて、自院として、普段から訪問診療等に携わる医師による連続する24時間の往診体制を月4回以上確保することが求められるようになりました。

つまり、これからの強化型は、

「ほかの先生と連携しているから、夜間は全部そちらにお任せ」

という形ではなく、

自院もきちんと地域の24時間在宅医療を担いながら、複数の医療機関で支え合う

という方向へ変わっています。

ですから、このシリーズでは「どうすれば施設基準を取れるか」だけをお話しするつもりはありません。

常勤医師1名でも、院長先生を疲弊させずに、どうすれば持続できる在宅医療を作れるのか。

そこから考えていきたいと思います。

次回は、その一番最初です。

在支診を取る前に、そもそも訪問診療をどう始めればよいのか。

外来中心の内科系クリニックだからこそできる、自然な始め方から考えてみましょう。

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