こんにちは。村上佳子です。
内科系クリニックの算定を考えるとき、避けて通れないのが生活習慣病です。
高血圧症、糖尿病、脂質異常症。
内科の患者さんの中でも、とても大きな割合を占めるのではないでしょうか。
だからこそ、生活習慣病管理料の運用に少しズレがあるだけで、クリニック全体の診療報酬にかなり影響してきます。
現在、生活習慣病管理料(Ⅱ)は333点です。対象となる患者さんに対して、療養計画に基づいた総合的な治療管理を行った場合に算定する仕組みです。
ここでまず確認してほしいのが、
「高血圧の患者さんだから生活習慣病管理料を算定する」ではない
ということです。
大切なのは「主病」です。
糖尿病、高血圧症、脂質異常症を持っている患者さんでも、実際に何を主病として継続管理しているのかによって、選ぶべき医学管理料は変わってきます。
ですから、レセコンの病名だけを見て機械的に判定するのではなく、診療実態と主病が一致しているかを確認する必要があります。
もう一つ、令和8年度改定で押さえておきたいのが、療養計画書の扱いです。
療養計画書そのものがなくなったわけではありませんが、患者さんの署名を必須とする取扱いは見直されました。
「署名をもらわなくてよくなったから、管理が簡単になった」というだけではなく、むしろ、医師がどのような目標を立て、どんな指導をしているかを診療録や療養計画としてきちんと残しておくことが大切です。
そして令和8年度改定では、生活習慣病の管理をさらに一歩進める評価も設けられています。
たとえば糖尿病患者さんについて、必要に応じて眼科や歯科へつなぐ取組を評価する、眼科医療機関連携強化加算、歯科医療機関連携強化加算がそれぞれ60点、年1回設けられています。
これは大切な考え方です。
糖尿病の患者さんを診ていて、「眼底検査を受けていますか」「歯周病の治療はしていますか」と確認することは、診療の質を高めるために本来必要なことですよね。
つまり、ちゃんと診ることと、正しく算定することが一致しているわけです。
ここを私はとても大事にしたいと思っています。
では、算定漏れをどう探すか。
おすすめは、「生活習慣病管理料を算定している患者」から見るのではなく、逆から見ることです。
高血圧症、糖尿病、脂質異常症で定期通院している患者さんをレセコンから抽出して、その患者さんごとに「現在どの医学管理料を算定しているか」を並べてみてください。
すると、
「この患者さんは何も医学管理料が付いていないけれど、なぜだろう」
「同じような患者さんなのに、こちらは生活習慣病管理料、こちらは別の管理になっている」
といった違いが見えてきます。
もちろん、違うこと自体が間違いではありません。
患者さんは一人ひとり違いますから。
大事なのは、違う理由を説明できるかどうかです。
生活習慣病管理料は「点数を取るための制度」ではありません。
院長先生が日常的に行っている血圧管理、検査値の確認、食事・運動指導、合併症予防を、診療報酬上も適切に評価してもらう仕組みです。
患者数が多い分野だからこそ、一度、患者単位で総点検してみてください。

