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自由診療・広告規制でつまずかないために――ホームページ、LP、説明同意書の見直し(第5回/全6回)

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こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

今回は、自由診療と広告規制についてお話しします。

医療機関の広告というと、以前は看板やチラシ、新聞広告をイメージすることが多かったと思います。

でも、いまは違います。

ホームページ、ランディングページ、SNS、動画、ブログ、症例写真、口コミサイト、検索広告。

患者さんが医療機関を選ぶとき、ウェブ上の情報を見ることが当たり前になっています。

そのため、医療広告規制でも、医療機関のウェブサイトは重要な確認対象になっています。

令和8年度の立入検査でも、広告規制違反への対応が示されています。

立入検査の際に、違反が疑われる広告や情報物を発見した場合、医療広告ガイドラインを参考に指導が行われます。

ウェブサイトについても、虚偽・誇大な表示、不適切な表示があれば、中止や是正命令、罰則の対象になる可能性があります。

ここで気をつけたいのは、「うちは悪質な広告はしていないから大丈夫」と思い込まないことです。

医療広告の問題は、悪意がなくても起きます。

たとえば、次のような表現です。

「絶対に治ります」

「痛みはありません」

「地域ナンバーワン」

「日本一の実績」

「必ず若返ります」

「副作用はありません」

こうした表現は、患者さんに誤解を与える可能性があります。

また、治療前後の写真、いわゆるビフォーアフター写真にも注意が必要です。

写真だけを見せて、治療内容、費用、リスク、副作用、治療期間、個人差などの説明が不十分だと、患者さんは「自分も同じ結果になる」と受け止めてしまうかもしれません。

特に美容医療や自由診療では、この点が非常に重要です。

自由診療では、保険診療に比べて患者さんの自己負担が大きくなります。

だからこそ、治療内容、費用、リスク、副作用、代替手段、治療を受けない選択肢、解約条件などを、丁寧に説明する必要があります。

インフォームド・コンセントは、同意書にサインをもらうことではありません。

患者さんが理解し、納得したうえで選択できるように情報提供することです。

同意書は、その結果を記録するためのものです。

よくあるのが、説明書や同意書はあるけれど、実際の説明内容が十分ではないケースです。

また、料金表が分かりにくい。

追加費用がどのタイミングで発生するのか分からない。

キャンセル料や解約条件が曖昧。

リスク説明が小さく書かれている。

こうした点は、患者さんとのトラブルにつながります。

事務長さんには、ぜひ一度、自院のホームページを患者さん目線で見直していただきたいと思います。

専門用語ばかりになっていないか。

メリットだけを強調していないか。

費用が分かりやすいか。

リスクや副作用も記載されているか。

治療期間や回数の目安があるか。

問い合わせや予約を急がせすぎる表現になっていないか。

症例写真の説明は十分か。

医師の資格や専門性の表示は適切か。

こうした点を確認します。

また、ホームページ制作会社や広告代理店に任せきりにしないことも大切です。

制作会社は見栄えのよいページを作ってくれます。

広告代理店は集患につながる表現を提案してくれます。

しかし、医療広告規制を守る責任は、最終的には医療機関にあります。

「業者が作ったから知りません」では済みません。

院内で広告チェックのルールを作っておくことが必要です。

新しいページを公開する前に、誰が確認するのか。

SNS投稿は誰が承認するのか。

症例写真を掲載するときの同意はどう取るのか。

キャンペーン表現や割引表示は適切か。

自由診療の料金改定時に、ホームページや院内掲示も更新されているか。

こうした運用を決めておくと、トラブルを防ぎやすくなります。

医療広告は、集患のためだけのものではありません。

患者さんが、自分に合った医療機関や治療を選ぶための大切な情報です。

だからこそ、分かりやすく、正確で、誤解を招かない表現にする必要があります。

事務長さんには、広告規制を「制限」としてだけ見るのではなく、患者さんとの信頼関係を守るための仕組みとして捉えていただきたいと思います。

今回のポイントは3つです。

1つ目は、医療機関のホームページやSNSも広告規制の対象になり得るということ。

2つ目は、自由診療では、料金、リスク、副作用、治療期間、解約条件などの説明を丁寧に整えること。

3つ目は、広告や説明同意書を業者任せ、現場任せにせず、医療機関として確認するルールを作ることです。

次回は、最終回です。

立入検査で慌てないために、事務長さんが整えておきたい書類、記録、改善計画についてまとめます。

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