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急性期一般入院料4+看護・多職種協働加算という選択肢――10対1急性期病棟をどう再設計するか(第3回/全5回)

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こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

第3回は、急性期一般入院料4と看護・多職種協働加算についてお話しします。

200床未満の病院では、急性期病院B一般入院料よりも、こちらの方が現実的な検討対象になる病院が多いかもしれません。

急性期一般入院料4は、10対1看護配置の急性期病棟です。

今回の改定では、この急性期一般入院料4を算定する病棟について、一定の要件を満たせば、看護・多職種協働加算1として1日277点を加算できるようになりました。

この277点という点数だけを見ると、「これは大きい」と感じる病院も多いと思います。

たとえば、50床の病棟で一定の稼働があれば、収入インパクトは小さくありません。

ただし、この加算は簡単ではありません。

まず押さえたいのは、25対1の看護・多職種配置です。

厚労省資料では、急性期病院B入院基本料または急性期一般入院料4で看護・多職種協働加算を算定する場合、入院基本料の10対1以上の看護職員配置に加えて、看護職員を含む多職種職員25対1を配置することとされています。50床病棟の例では、10対1配置に必要な看護職員に加えて、25対1配置として常時2人分の看護職員または多職種が必要になるイメージが示されています。

ここで誤解しやすいのは、「多職種協働加算だから、必ずリハ職や管理栄養士を25対1で置かなければならないのか」という点です。

疑義解釈では、看護職員、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、臨床検査技師のいずれかを25対1で配置することとされているが、看護職員のみの配置で他職種を配置しなくても算定可能とされています。

つまり、形式上は看護職員のみでも算定可能です。

しかし、私はここを「看護師だけで取ればよい」と考えるのは、少しもったいないと思っています。

なぜなら、この加算の趣旨は、看護師を含む多職種が協働して、患者さんのADL維持・向上や早期退院を進めることにあるからです。

200床未満病院の急性期病棟では、高齢患者さんが多くなっています。

肺炎、尿路感染、心不全、脱水、転倒後、骨折後、術後など、入院のきっかけは急性期でも、背景にはフレイル、低栄養、認知機能低下、独居、施設入所などがあります。

このような患者さんは、入院するとすぐにADLが落ちます。

数日ベッド上で過ごしただけで、立ち上がれなくなる。

食事量が落ちる。

退院先の調整が難しくなる。

こうしたことは、どの病院でも起きています。

だからこそ、急性期一般入院料4に看護・多職種協働加算を組み合わせる場合は、単に人員配置を満たすだけではなく、病棟の動き方を変えることが大切です。

たとえば、入院当日または翌日には、看護師がADLや生活背景を確認する。

リハ職が早期離床の可能性を見る。

管理栄養士が食事摂取量や嚥下、嗜好、低栄養リスクを確認する。

必要に応じて臨床検査技師が検査の流れを整え、異常値の報告や追加検査の調整を支える。

退院支援部門は、早い段階で退院先や介護サービスの見込みを確認する。

こうした動きが、病棟の標準業務として回るようにする必要があります。

もう一つ重要なのは、看護・多職種協働加算には、重症度、医療・看護必要度の該当患者割合に係る指数、平均在院日数、在宅復帰率、常勤医師数が急性期一般入院料1と同等の基準を満たすことも求められている点です。

つまり、この加算は、10対1病棟に多職種を少し足せば取れる、というものではありません。

急性期病棟としての患者像、在院日数、在宅復帰、医師体制も問われます。

200床未満病院では、ここが大きな判断ポイントになります。

現在の急性期一般入院料4の病棟が、平均在院日数や在宅復帰率を安定して満たせているか。

重症度、医療・看護必要度の指数を満たせるか。

医師配置が要件に届くか。

ここを確認せずに、加算収入だけで判断してはいけません。

逆に言えば、すでに10対1急性期病棟として高齢急性期患者をしっかり受け入れ、早期退院支援に取り組んでいる病院にとっては、今回の加算は病棟運営をさらに強化するきっかけになります。

看護師だけで患者さんを支える時代から、病棟全体で患者さんを支える時代へ。

急性期一般入院料4と看護・多職種協働加算は、その方向性を後押しする改定だと思います。

次回は、実際に多職種が病棟でどのように動けばよいのか、職種別の役割と現場運用を整理していきます。

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