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令和8年度診療報酬改定でベースアップ評価料はどう変わる?まず押さえたい基本(第1回/全5回)

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こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

今回は、令和8年度診療報酬改定の中でも、クリニックの先生方からご相談が多い「ベースアップ評価料」についてお話しします。

まず最初に確認しておきたいのは、ベースアップ評価料は、医療機関の利益を増やすための点数ではない、ということです。医療機関で働く職員さんの賃金改善、つまり給与・賞与・時間外手当・法定福利費などに充てることを目的とした診療報酬です。

令和8年度改定では、このベースアップ評価料がかなり大きく見直されました。ポイントは、令和8年度と令和9年度の2段階で評価が引き上げられることです。また、令和6年度・令和7年度から継続して賃上げに取り組んでいる医療機関と、令和8年度から新たに賃上げに取り組む医療機関とで、評価のされ方が異なります。厚生労働省の資料でも、全てのベースアップ評価料について令和8年度・令和9年度に段階的な評価とすること、また継続的に賃上げを実施している医療機関とそれ以外で異なる評価を行うことが示されています。

ここが少し分かりにくいところです。

「初診が6点から17点になるんですよね?」
「再診は2点から4点になる、という理解でよいですか?」

こうしたご質問をいただくのですが、実は単純にそう言い切れるものではありません。これまでベースアップ評価料を算定して賃上げを続けてきた医療機関には、これまでの取組を継続できるよう追加的な評価があります。一方で、令和8年度から新たに算定する医療機関は、新しい水準の評価料を算定していく形になります。

ですので、まず先生方に確認していただきたいのは、自院がどの立ち位置なのかです。

令和6年度・令和7年度から算定していたのか。
令和8年度から新たに算定するのか。
そもそもまだ届出をしていないのか。

この違いによって、見るべき点数も、院内で準備すべきことも変わってきます。

もう一つ大事なのは、対象職員の考え方です。今回の改定では、ベースアップ評価料の対象となる職員が広がり、事務職員や40歳未満の医師・歯科医師なども対象に含める整理がされています。ただし、経営者や役員等は除かれます。

クリニックは、看護師さんだけでなく、受付、医療事務、会計、レセプト、電話対応など、さまざまな職員さんの力で成り立っています。今回の改定は、そうした現場を支える幅広い職員さんの賃上げを、制度として後押しするものだと考えていただくと分かりやすいと思います。

人材採用が難しくなり、職員さんの定着も大きな課題になっている今、ベースアップ評価料は単なる点数改定ではありません。クリニックの人材確保、職員満足、そして安定した診療体制に関わる重要な制度です。

まずは、自院がどの区分にあたるのかを確認し、算定できる評価料をきちんと届け出る。そして、得られた原資を職員さんにどう還元するかを考える。

ここから始めていただきたいと思います。

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