【前回のあらすじ】
前回は、病院やクリニックでのAIによる自動音声対応の普及と、それに伴う受付業務の変化について紹介しました。今回は、AI導入による具体的な課題と、その解決策について掘り下げていきます。
1. クレームの増加 ― AIの限界と高齢者の不満
多くの病院が自動音声案内を導入していますが、高齢者にとっては「操作がわかりにくい」「途中で電話が切れてしまう」といった問題が発生しています。結果として、病院の受付スタッフに対するクレームが増加しているのが現状です。
2. AIと人間の適切な役割分担が必要
機械的な対応では解決できないケースも多く、特に感情的な対応や複雑な問い合わせには「人の対応」が求められます。例えば、「一定回数操作しても解決しなかった場合は自動的にオペレーターにつなぐ」といった仕組みが必要です。
3. 患者ごとのパーソナライズ対応の可能性
すべての患者に一律の対応をするのではなく、過去の利用履歴に応じた個別対応が求められます。「ボタンを押さなくても声で対応できる」「何も操作しなかったら自動的に職員につながる」など、利用者目線での工夫が重要です。

長 幸美(ちょう ゆきみ)
(株)M&Cパートナーコンサルティング パートナー
(株)佐々木総研 医業経営コンサルティング部 シニアコンサルタント
20数年の医療機関勤務の経験を活かし、「経営のよろず相談屋」として、医療・介護の専門職として、内部分析・コンサルティングに従事。
