医療現場では、レセプトのオンライン請求やオンライン資格確認の普及、さらにはコロナ禍以降の報告業務のオンライン化が進んでいます。それに伴い、医師会からの案内がFAXからメールに切り替わったり、ベースアップ評価料の提出がメール対応となるなど、業務でのメール活用が増えてきています。
その中で、「メールをたくさん受け取るし送るけれど、本当に届いているのか不安」「見落としてしまうことがある」「送った内容がしっかり伝わったのか心配」という相談が増えています。特に、これまでメールをあまり利用していなかった診療所では戸惑うことも多いようです。
今回は、そんな不安を解消するため、メール送信時に気を付けたいポイントを整理しました。
メール送信時のポイント
1. 宛先確認
- 宛先(To、Cc、Bcc)を正確に設定する。
- Cc(カーボンコピー):受信者全員にアドレスが表示される。情報共有のみに使用。
- Bcc(ブラインドカーボンコピー):他の受信者にはアドレスが見えない。
2. 件名の明示化
- 内容を要約した「件名」を設定。
- 急ぎの内容には【至急】や【重要】を冒頭につける。
3. 本文作成
- 箇条書きを活用し、要件を簡潔に記載。
- 結論を先に、その後詳細を記載する形式がおすすめ。
- 誤字脱字がないか送信前に必ず確認。
4. ファイル添付
- 添付ファイルがある場合は、サイズに注意。大きい場合は共有リンクを使用。
- 添付忘れを防ぐため、送信前に再確認を。
5. 送信後のフォロー
- 急ぎの内容や重要な案件は、送信後に電話で送付の確認や補足説明をすると良い。少しの手間で相手に安心感を与えられます。
次回は、メール受診時に気を付けるべきポイントをご紹介します。
長 幸美(ちょう ゆきみ)
(株)M&Cパートナーコンサルティング パートナー
(株)佐々木総研 医業経営コンサルティング部 シニアコンサルタント
20数年の医療機関勤務の経験を活かし、「経営のよろず相談屋」として、医療・介護の専門職として、内部分析・コンサルティングに従事。