あなたが現在見ているのは マイナ保険証が読み取れない! 受付ではどう対応する?(第3回/全7回)

マイナ保険証が読み取れない! 受付ではどう対応する?(第3回/全7回)

→目次に戻る

こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

今回は、このシリーズで一番覚えていただきたい内容かもしれません。

患者さんがマイナ保険証を持ってきたのに、カードリーダーで確認できない。

そんなとき、皆さんの医療機関ではどうしていますか?

私はまず、これだけは院内で共通認識にしていただきたいと思っています。

「マイナ保険証が読み取れない=一律に10割負担」ではありません。

■機械ですから、読めないことはあります

マイナ保険証で受付できない理由はいろいろあります。

例えば、

カードリーダーの故障

ネットワーク障害

停電

マイナンバーカードのICチップの不具合

などです。

患者さんはきちんと保険に加入しているのに、医療機関側の機器や通信の問題で確認できないこともあります。

そんなときに、

「読み取れないので今日は10割です」

と言われたら、患者さんは納得できませんよね。

そこで、国は代替となる資格確認方法を用意しています。

■まず確認したいのは「マイナポータル」

一つ目は、マイナポータルの資格情報を使う方法です。

患者さん自身のスマートフォンなどでマイナポータルにログインしてもらい、資格情報を確認します。

条件に応じて、マイナポータルから取得した資格情報のPDFを使用する方法もあります。

「カードリーダーが動かないから終わり」ではなく、

オンライン資格確認以外の方法で資格を確認できないか

と考えるのがポイントです。

■「資格情報のお知らせ」を持っていないか確認する

次に確認したいのが「資格情報のお知らせ」です。

前回お話しした通り、資格情報のお知らせは単独では通常の資格確認には使えません。

しかし、マイナ保険証で受付ができない場合には、

マイナンバーカード+資格情報のお知らせ

を組み合わせることで資格確認に利用できます。

患者さんに、

「保険者から届いた『資格情報のお知らせ』という紙はお持ちですか?」

と確認してみましょう。

■再診患者なら、医療機関に過去の情報があることも

ここまでの方法でも確認できない場合、再診患者であれば、医療機関側に過去の資格情報が残っている場合があります。

その場合は、患者さんに、

「前回から保険は変わっていませんか?」

などと確認し、医療機関が把握している資格情報と照合する方法があります。

つまり、

「今日、機械で取れなかった」という一点だけで判断しない

ということです。

■初診では「被保険者資格申立書」という方法もある

初診患者で、マイナ保険証による資格確認ができず、マイナポータルの資格情報や資格情報のお知らせでも確認できない場合には、「被保険者資格申立書」を記入してもらう方法があります。

患者さんに加入している保険者などを申告していただき、それをもとに受付を行う仕組みです。

ですから、医療機関では「被保険者資格申立書」をすぐ取り出せる状態にしておくことをおすすめします。

トラブルが起きてから、

「そんな書類があるんですか?」

と探し始めると、受付も患者さんも大変です。

■「患者さんのせい」と決めつけない

もう一つ、受付スタッフの皆さんにお願いしたいことがあります。

マイナ保険証が読めないと、

「患者さんのカードがおかしいのでは?」

と思ってしまいがちです。

でも実際には、医療機関側の機器や通信、保険者側の情報登録など、さまざまな可能性があります。

まずは、

「確認方法がありますので大丈夫ですよ」

と声をかけてください。

この一言だけでも受付の空気は大きく変わります。

■院内では「代替ルート」を決めておく

受付マニュアルには、ぜひ次の流れを書いておいてください。

①マイナ保険証で確認

    ↓

②確認できなければマイナポータル等を確認

    ↓

③資格情報のお知らせを確認

    ↓

④再診なら既存情報+口頭確認

    ↓

⑤初診等で確認できなければ被保険者資格申立書

もちろん、状況によって実際の確認方法は変わります。

大事なのは、

「エラーが出たら10割」という一本線の対応にしないこと。

患者さんが安心して診療を受けられるよう、複数の確認方法を受付スタッフ全員が知っておきましょう。

次回は、カードリーダーに「資格無効」「資格情報なし」などと表示された場合について詳しくお話しします。

(制度内容は2026年9月時点)

第3回 マイナ保険証が読み取れない! 受付ではどう対応する?の漫画

→目次に戻る