こんにちは。
M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。
今回は、D to P with Nの中でも、特に質問が多いと思われる、検査・注射・処置の算定についてお話しします。
看護師さんが患者さんのところにいる。
医師はオンラインで診療している。
その場で、医師の指示により、看護師さんが検査をする。
注射をする。
処置をする。
この場合、どう算定するのか。
令和8年度改定では、ここが明確化されました。
新設されたのが、
看護師等遠隔診療検査実施料
看護師等遠隔診療注射実施料
看護師等遠隔診療処置実施料
です。
看護師等遠隔診療検査実施料は、1種類の場合100点、2種類以上の場合150点です。
看護師等遠隔診療注射実施料は100点です。
看護師等遠隔診療処置実施料は、1種類の場合100点、2種類以上の場合150点です。厚労省資料では、看護師等といる患者に対して情報通信機器を用いた診療を行い、対象となる検査・注射・処置を実施した場合に、所定点数に代えてこれらを1日につき算定することが示されています。
ここで注意したいのは、
通常の検査料、注射料、処置料をそのまま算定するのではない
ということです。
医師がその場にいて実施する通常の診療とは違います。
医師はオンラインで診療し、看護師等が患者さんのそばで実施する。
この形に対応するために、新しい実施料が整理されています。
また、検査については、第3節の生体検査料、第4節の診断穿刺・検体採取料が対象として示されています。第1節の検体検査料は別途算定可能と整理されています。
たとえば、看護師さんが患者さんの家で心電図をとる。
または、採血等の検体採取を行う。
このような場合、どの区分に当たるのかを確認します。
注射については、看護師等遠隔診療注射実施料100点です。
ただし、看護師等遠隔診療処置実施料の「2種類以上」の区分を算定する場合は、注射実施料は算定しないことが示されています。
ここは、細かいですが実務上大事です。
処置を2種類以上行って150点を算定する場合に、さらに注射100点を乗せる、という考え方ではありません。
その日の実施内容を確認して、どの実施料で整理するかを見る必要があります。
一方で、薬剤料や特定保険医療材料は別途算定可能とされています。厚労省の全体像資料でも、検査・注射・処置の整理とあわせて、薬剤料、特定保険医療材料は別途算定可と示されています。
このあたりは、レセプト担当者さんが迷いやすいところです。
「実施料は包括的な点数になっているけれど、薬剤料や材料はどうするのか」
「検体検査はどうするのか」
「在宅患者訪問点滴注射管理指導料との関係はどうするのか」
こうした論点が出てきます。
さらに、在医総管・施設総管との関係も大事です。
令和8年5月8日の疑義解釈では、在宅時医学総合管理料や施設入居時等医学総合管理料について、情報通信機器を用いた診療を行う在宅診療計画を策定し実施した場合でも、要件を満たせば看護師等遠隔診療検査実施料、注射実施料、処置実施料は算定できるとされています。ただし、在医総管・施設総管に包括されている処置については算定できません。
つまり、オンライン診療を在宅診療計画の中で行っている場合でも、検査・注射・処置の実施料は、要件を満たせば算定できる可能性があります。
ただし、すべてが取れるわけではありません。
包括されている処置は算定できない。
所定点数に代えて実施料を算定する。
薬剤料や材料料は別途確認する。
このように、一つずつ見ていく必要があります。
事務長さんにおすすめしたいのは、現場からの問い合わせ票を作ることです。
最低限、次の項目を確認できるようにしておくとよいです。
患者さんの場所。
医師の診療方法。
同席した看護師等の所属。
実施した検査・注射・処置の内容。
実施した種類数。
薬剤・材料の有無。
在医総管・施設総管の算定状況。
予定された訪問看護か、予定外か。
この情報がそろえば、かなり判断しやすくなります。
今日のポイントは、
D to P with Nで検査・注射・処置をした場合は、通常点数ではなく、看護師等遠隔診療実施料に置き換えて考える場面がある
ということです。
点数名は難しいですが、考え方はシンプルです。
医師がオンライン。
患者さんのそばに看護師等。
その看護師等が医師の指示で検査・注射・処置を実施。
この形かどうかを、まず確認してください。

