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医療法人聡明会 児玉病院 姫嶋さんに聴く「事務長・マネージャーに求められること」

—姫嶋さんが語る、新しい職場での挑戦と未来への展望

こんにちは!村上佳子です。今回は、姫嶋 正治さんにインタビューを行いました。姫嶋さんは、医療法人聡明会 児玉病院 統括マネージャーとして活躍されているほか、私が主催する「一般社団法人医療実務研究会」の副代表理事も務めています。そんな豊富な経験を持つ姫嶋さんですが、最近新しい職場に移ったばかり。そこで直面した課題や、それにどう対応しているのかについて詳しく伺いました。

語り手/姫嶋 正治氏

医療法人 聡明会 児玉病院 統括マネージャー

村上佳子氏

聞き手/村上 佳子 氏

M&Cパートナーコンサルティング代表取締役

姫嶋さんの現在の役割と背景

村上佳子: 姫嶋さん、まずは現在の役割についてお伺いします。新しい職場に着任してからの状況や背景も含めてお話しいただけますか?

姫嶋さん: 昨年4月に着任した際、医事課には経験年数の少ない職員が多く、彼らは日常業務に追われる状況でした。そこで、私は日常業務以外の業務、例えば患者統計、未収金管理、総括表の作成、減点率の分析など、今まで行っていなかった業務の指導を行っています。また、次世代のリーダーを育成する準備や、医事課から院内への情報発信にも力を入れています。

村上佳子: 新しい職場で、短期間でこれほど多岐にわたる役割を担うのは大変だったのでは?

姫嶋さん: 確かに大変でしたが、経験が少ない職員たちが日々の業務に追われているのを見て、日常業務以外の改善が必要だと感じました。彼らは一人ひとりのポテンシャルは高い。しかし、知らないことがいくつかありましたので、それをまず伝えることから始めました。それも一気にやるのではなく、焦らずに。医事課の業務を円滑に進めるためには、日常業務だけでなく、仕事全体を俯瞰して統括する力が必要です。そこで、各担当の業務内容を調査し、業務の統廃合を行いました。

日々の業務と重点プロジェクト

村上佳子: 大変そうですが、遠回りのようで近道ですね。それでは、日々の業務内容や、特に力を入れているプロジェクトについて教えてください。

姫嶋さん: 日常業務の統括はもちろんですが、最近特に力を入れているのは防災に関する取り組みです。地震や大雨などの災害が多発しているため、消防計画を見直し、南海トラフ地震に備えたBCP(事業継続計画)の作成に取り組んでいます。病院の運営を継続し、患者やスタッフの安全を確保するために非常に重要なプロジェクトです。

村上佳子: 重要なプロジェクトですね。防災に関してどのような課題がありましたか?

姫嶋さん: 着任時点では、防災意識が高いとは言えませんでした。今は何が起きるかわからない時代です。具体的な計画が不足していたため、消防計画を見直し、次にBCPの作成に取り組みました。このプロセスでは各部署との連携が重要で、職員全員が防災の重要性を理解し、積極的に関与することが求められました。


課題発見と解決への取り組み

村上佳子: 姫嶋さんが発見した課題、その背景と解決プロセスを教えてください。

姫嶋さん: 最大の課題は、経験年数が少ない職員が日常業務以外に手が回らないことでした。そこで、各担当者の業務内容を調査し、重複している業務や非効率な部分を統廃合しました。これにより職員が効率的に働けるようになり、組織全体のパフォーマンスが向上しました。

村上佳子: 効果的な方法や新たに導入した施策はありましたか?

姫嶋さん: 特に効果的だったのは、職員一人一人の得意分野を見つけ、それに基づいて適切な役割を割り振ることでした。新人教育係、医療改正・施設基準管理係、未収金管理・総括表作成係を設置し、それぞれに役割を持たせることで、業務が円滑に進むようになりました。これにより、各職員が強みを活かし、モチベーションも高まりました。


未来への展望

村上佳子: 1回目の最後に、これからのマネージャーとしての展望をお聞かせください。

姫嶋さん: これからは、事務長・マネージャーには、ITの知識とコミュニケーション能力が特に求められると思います。医療DXの進展に伴い、新しい技術に対応する中で、職員との意思疎通を図りながら進めていくことが重要です。私自身も引き続き学び、職員と共に成長していきたいと考えています。

村上佳子: 引き続き、教えてください。