You are currently viewing 厚生局の指導等及び医療監視への対応策「療養環境の整備ついて②」

厚生局の指導等及び医療監視への対応策「療養環境の整備ついて②」

今回も先月に引き続き療養環境の整備についてお伝え致します。

●業務委託について
 療養環境の整備にあたり、医療法で認められている病院・診療所の業務委託には、以下のものがあります。

・病院または診療所内で行なう検体検査

・医療機器などの減菌消毒

・患者などの食事の提供

・患者などの搬送

・医療機器の保守点検

・医療の用に供するガスの供給設備の保守点検

・患者などの寝具類の洗濯

・施設の清掃

 なお、業務委託の管理で留意すべき点は、最終責任は医療機関側にあるということです。よって、適切な契約書の締結、医療機関側の業務委託に関する管理者の配置と検収システム、委託業者の従業員に対する教育・研修、事故発生時の迅速な対応等の管理体制の構築が重要です。
 また、業務委託は、外部の専門職へ委託することで、業務の質の向上・効率化を図ることが最大の目的であり、単に労働コストの削減や煩雑な労務管理からの解放のみを目的とすることは適切ではありません。したがって、委託業者の選定は、複数の業者に対し、委託する業務の種類や範囲について総合的な検討を行い、公正な基準、業務内容や価格・品質などの比較によって委託業者を選定し契約します。
 検収については、委託業者任せにせず、医療機関側の担当者を明確にして、適切なサービスが実施されているのか、発注通り納品されているのか確認する体制を確立する必要があります。また、定期的に委託業者と医療機関側による会議や委員会などを行い、委託業務の実施状況を把握し、問題点の抽出・改善策を検討する場を設けると良いと考えます。更に、委託業者の教育・研修についても業者任せにせず、医療機関の理念や方針、様々なルールについて直接的に教育する機会を持ち、医療機関の職員の教育・研修の場に委託業者の従業員が参加できるような配慮や業者がどのような従業員教育や研修を行っているのか、内容を把握することも必要です。
 なお、委託業者に関連して事故が発生した場合には、業者が単独に処理をせず、迅速に医療機関の責任者に報告し、指示を受けるルールを定めておくことも重要です。

能見 将志(のうみ まさし)

診療情報管理士。中小規模の病院に18年間勤務(最終経歴は医事課長)。 診療報酬改定、病棟再編等を担当。診療情報管理室の立ち上げからデータ提出加算の指導まで行う。