一般企業では、組織の健全性を保ち、目的を達成するために「リーダーシップ」を発揮できる人材の存在が不可欠です。リーダーは目標を明確に示し、組織のモチベーションを維持しながら、チームを目標へと導く役割を担います。これは医療や介護の現場でも同様で、リーダーシップは病院や施設の運営方針を左右する重要な要素です。リーダーシップの素養やスキルは、リーダーとしての業務に携わる中で徐々に培われていくものです。上司や部下、患者とのコミュニケーションやミッションの遂行を通じて、人は少しずつ成長していきます。しかし、現代の多様化・複雑化する組織では、リーダーとして多様なスキルを習得する必要があり、単に現場の経験だけでは十分な成長が望めません。
多くの組織では、リーダーに「リーダーシップ研修」を受講する機会を提供し、成長を促進しています。この研修を通じて、リーダーはコミュニケーション力、計画の達成能力、課題解決能力などを向上させます。特に病院向けのリーダーシップ研修では、「医療機関としての役割」や「現場の課題抽出」、「職員とのコミュニケーション」などに焦点を当てたワークが中心となります。医療や介護の現場では、一般企業以上にスタッフ間の連携が重要であるため、リーダーのコミュニケーション能力や課題解決能力に特化した研修が多く実施されています。最近では、リーダー研修のeラーニングサービスも提供されていますが、コミュニケーションに関する訓練は集合研修の方が推奨されています。なぜなら、非言語コミュニケーション(表情や態度、身振りなど)を習得するには、直接対面で行う研修が効果的だからです。知識の習得はオンラインで行い、コミュニケーションスキルの習得は集合研修で行うというハイブリッド形式のリーダー研修を導入することで、より大きな効果が期待できます。