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マイナンバーカードを活用した保険証利用促進

  • 投稿カテゴリー:長コラム

皆さん、マイナ保険証の利用率増加に向けた取り組みで、支援金が支給されること、ご存じですか? 令和5年度の補正予算でマイナ保険証の利用促進にかかるインセンティブとして、マイナ保険証の利用率が一定程度以上アップした医療機関にご褒美の支援金が支給されることがきまり、現在その取り組みが始まっています。 

令和5年10月の各医療機関のマイナ保険証の利用率と比較して、①令和6年1月~5月、②令和6年6月~11月の期間において、マイナ保険証の利用率が5%以上あがった場合に①②の期間ごとの平均利用率、及び総利用件数に応じて支援金を支給するというものです。

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自動的に生成された説明

これは、社会保険支払基金により期間中の医療機関の平均利用率と令和5年11月の利用率との比較により判定され支給されるもので、医療機関からの実績報告等は不要とされています。 

令和6年1月以降の支払額決定通知書と一緒にその利用率の「おしらせ」が同封されているのではないかと思います。 

現在、ほぼすべての医療機関において、オンライン資格確認システムが導入され、マイナ保険証の利用が増えてきたか・・・と思いきや、実は利用率は3~5%と低迷していてなかなか増えない、という状況があるようです。 
マイナンバーカードの保有者は全人口の73%を超えてきていますが、マイナ保険証の登録者は少なく、マイナ保険証の利用実績は全国平均で4.6%(令和6年1月現在)程度にとどまっています。 

そのような「マイナンバーカード」を活用してもらうためには、医療機関の窓口で「マイナンバーカードお持ちですか?」といったアプローチや利用方法の指導等がかなり有効になるという結果も出ており、その労力に対しお礼の意味もあるのかもしれません。 

いずれは、電子処方箋や医療機関の診察券、マイナポータルを通じた医療情報共有システム等による患者さんの医療情報を取得し効果的な診療を行うことや災害時の薬剤情報や診療情報の閲覧による治療継続等による活用をするなど、全国の医療機関で医療情報の共有ができるようなプラットフォームを作りたいというような狙いもあり、この流れは止めることはできないと思います。 

どうせなら、少し手間はかかるかもしれませんが、医療機関の収益として、頑張ってみてもよいのではないかと思います。 

<参考資料> 令和6年5月8日確認 

マイナ保険証の利用促進について 

https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001217026.pdf 

 

 

長 幸美(ちょう ゆきみ)

(株)M&Cパートナーコンサルティング パートナー
(株)佐々木総研 医業経営コンサルティング部 シニアコンサルタント
20数年の医療機関勤務の経験を活かし、「経営のよろず相談屋」として、医療・介護の専門職として、内部分析・コンサルティングに従事。