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HOSPITALITY 〜長先生の接遇レッスン〜 VOL.56「言葉遣い~丁寧語のすすめ~①」

完璧な敬語より大切なこと
 このコーナーでは、何度か「敬語」についてお話しきました。敬語とは何か、その正しい使い方、そして時には間違った使い方についても触れてきました。今回は、さらに一歩進めて、敬語の背後にある「心」と、それがいかにしてコミュニケーションに影響を与えるのかを考えてみたいと思います。

「尊敬語」と「謙譲語」
敬語に関する話題といえば、「尊敬語」と「謙譲語」をいかにして上手に使いこなすか、ということに焦点が当てられることが多いでしょう。実際に、高校を卒業したばかりの若い方々には、敬語の基本である尊敬語や謙譲語の意味を詳しく解説し、適切な使い方を練習させることが一般的です。ビジネスの世界では、丁寧な言葉遣いは基本中の基本であり、良好なコミュニケーションを築くためにも重要であることは言うまでもありません。

 しかし、ここで皆さんに考えてほしいことがあります。どんなに敬語が上手に使えたとしても、その言葉が相手にしっかりと届かなければ何の意味もないのではないでしょうか。敬語の技術にばかり心を注ぐあまり、本当に大切なものを見失ってしまうことがあるのです。

 次回は、このテーマを具体的な事例を通してさらに深く考えてみましょう。どうぞお楽しみに。

長 幸美(ちょう ゆきみ)

(株)M&Cパートナーコンサルティング パートナー
(株)佐々木総研 医業経営コンサルティング部 シニアコンサルタント
20数年の医療機関勤務の経験を活かし、「経営のよろず相談屋」として、医療・介護の専門職として、内部分析・コンサルティングに従事。