令和8年度の診療報酬改定で、救急外来まわりの点数設計がかなり変わりました。なかでも現場での実務対応が急がれるのが「院内トリアージ実施体制加算」の新設です。
「1件ごとの算定」から「体制評価」へ
従来の院内トリアージ実施料は廃止され、「1件やるたびに算定する」という仕組みから、「適切にトリアージを行える体制があるか」を評価する仕組みに変わりました。点数は50点。考え方の転換としては大きく、体制整備が算定の前提になっています。
施設基準──思ったより多岐にわたります
施設基準として求められることは、思っていたより多岐にわたります。
- 実施基準書の作成(目標開始時間・再評価時間・トリアージ分類・フロー)
- 専任の担当者要件(専任医師または救急医療3年以上の専任看護師)
- 院内掲示による患者への周知
- ウェブサイトへの掲載
- 定期的な見直し運用の実施
「現場でトリアージをやっている」だけでは届出できません。
算定対象は「ウォークイン」のみ
注意ポイント
救急車やドクターヘリで搬送された患者さんは対象外。時間外・休日・深夜に自力で来院した患者さん(いわゆるウォークイン)が算定対象になります。見落としがちな点です。
患者への説明と掲示が必要
患者さんへの対応としては、受診時に「当院では院内トリアージを実施していること」を個別に説明し、院内掲示でも周知する必要があります。ウェブサイトを持っている医療機関は、原則としてそちらへの掲載も求められます。
対応ポスターを作りました
こうした要件を現場スタッフや患者さんにわかりやすく伝えるために、施設基準の要点をまとめたポスターを作りました。厚労省の告示・通知をもとにAIでファクトチェックしてから作成しています。院内掲示用の叩き台として、あるいはスタッフへの周知資料として、よければ参考にしてください。
改定施行は2026年6月。届出に向けた体制整備、早めに動いておくと安心です。
