両股関節骨折で回リハ入院中の患者が増悪転院となり、本日再入院となりましたが誤嚥性肺炎を併発していました。
質問
家族に連れられて車いすで外来を受診している導尿患者がいます。
医師は在宅算定せず、訪問看護ステーションがカテーテル交換に行っています。
在宅自己導尿指導管理料の対象「諸種の原因による神経因性膀胱」患者です。
在宅自己導尿指導管理料を算定し、「膀胱留置カテーテル2管一般Ⅲ」の特定保険材料は請求可能ですか?また、上記材料で在宅自己導尿指導管理料は特殊カテーテル加算で算定できるのでしょうか?
在宅自己導尿指導管理料が算定できない場合は、在宅寝たきり患者処置指導管理料と特定保険材料を請求することになりますか?
回答
在宅自己導尿指導管理料の算定要件として、「在宅自己導尿を行っている患者に対して、在宅自己導尿に関する指導管理を行った場合に算定する。」とあります。ご質問にある患者は、在宅自己導尿指導管理料の対象であるため、在宅自己導尿を実施すれば、在宅自己導尿指導管理料の算定は可能と考えます。
また、在宅療養指導管理料の一般的事項として、下記の要件がございます。
12 保険医療機関が在宅療養指導管理料を算定する場合には、当該指導管理に要するアルコール等の消毒薬、衛生材料(脱脂綿、ガーゼ、絆創膏等)、酸素、注射器、注射針、翼状針、カテーテル、膀胱洗浄用注射器、クレンメ等は、当該保険医療機関が提供すること。なお、当該医療材料の費用は、別に診療報酬上の加算等として評価されている場合を除き所定点数に含まれ、別に算定できない |
「膀胱留置カテーテル2管一般Ⅲ」は特定保険材料であり、特殊カテーテル加算には、該当していないことから「膀胱留置カテーテル2管一般Ⅲ」の算定は出来ないと考えます。在宅自己導尿を行わずに在宅自己導尿指導管理料を算定しなければ、在宅寝たきり患者処置指導管理料(1050点)と膀胱留置カテーテル2管一般Ⅲ(標準型:1650円)の請求は可能と考えます。
能見 将志(のうみ まさし)
(株)M&Cパートナーコンサルティング 専門研究員
診療情報管理士。中小規模の病院に18年間勤務(最終経歴は医事課長)。
診療報酬改定、病棟再編等を担当。診療情報管理室の立ち上げからデータ提出加算の指導まで行う。